笑う科学 の商品レビュー

南伸坊【著】

授業で習うようなこと…

[文庫ＯＦＦ]

授業で習うようなことは小難しいし、何を言っているのか分からない、という人でもそもそもの科学へ対する好奇心などから学べば面白さがわかってくるはず。

2015/02/05

科学と銘打ちながら、はじめから「超能力入門」なのがシンボー流な、ヒョーロンというかエッセイ。前半の方はシンボーさんにしては、締めで話を拾わなかったり、割とサンマンで勢いの有る文章だし、超能力ブーム自体1980年代の初頭には廃れていたので、初期の文なんでしょうか?

中盤以降は1985年の万博の話なんかも交え、文章も落ち着いて来ますね。ムツカシイ単語をカタカナにするヒョウゲンも多くなります(ワザとやってます)。

で、「科学」と言いつつ、科学らしい話はあんまりなくて、「死とはなにか」「脳がダマされること」の2つが主題になります。

特に脳がダマされる話は、読者もシンボーさんと同じように面白がりながら読めるので、こういう「俺は不思議に思うんだぞ」というテーマを書かせたらピカイチなワケです。

相変わらず写真も面白いし、毒も少なくてホッとするしで、中高生にはおススメです。

個人的にはちょっと物足りなかったので星3つ。