あたらしいぼく の商品レビュー
こうして文章として、客観的な冷静さがありつつも、とても繊細で感覚的な、『ぼく』の、瑞々しさ溢れる内観の様子には、懐かしくも青春だなあと、爽やかな気持ちにさせられる。 おそらく、私自身も、これくらい詳細に実感した瞬間があったと思うのだが、今となっては、曖昧で思い出せない。 ただ...
こうして文章として、客観的な冷静さがありつつも、とても繊細で感覚的な、『ぼく』の、瑞々しさ溢れる内観の様子には、懐かしくも青春だなあと、爽やかな気持ちにさせられる。 おそらく、私自身も、これくらい詳細に実感した瞬間があったと思うのだが、今となっては、曖昧で思い出せない。 ただ、ここでの、ぼくの心の声には、共感出来るものがあり、これを繰り返していって、自分というものを確立していくのかもしれないなと思わせてくれる、シャーロット・ゾロトウの視点には、いつも、忘れかけた大切なことへの気付きを促してくれて、ハッとさせられるものがある。 また、エリック・ブレグヴァドの、ノスタルジーを感じさせる淡い絵柄も、物語の雰囲気に合っている中で(特に黒猫がいい存在感)、貝殻の精密な絵柄だけが、異なる雰囲気を放っているように思われるが、これぞまさしく、『あたらしいぼく』の、ものの見方が変わったことを、絵で表現されているのだろうと認識すると、物語と絵、それぞれが、テーマに対する思いを共にしている、一体感があるようで、児童書への真剣さを見た思いがした。
Posted by
今までとは何かが違うんだって心の変化に気づける感性が素晴らしいなと思った。上手く説明はできないけれど、自分の中に確かな実感としてあるものを大切にして生きていいんだよね。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんかへんなかんじなんだ たしかにぼくはここにいるけど そのぼくはぼくじゃないみたいなんだ この最初のページに心をぐっと持ってかれた。いつのまにか色んなものを卒業してゆくけれど、その卒業ってどんなことだっけ…?少年の心の成長とともにそんなことを考えさせられます。卒業じゃなくて成長だなあって思う。
Posted by
少年の心の変化、成長、大人への一歩。 ぬいぐるみやガラクタではもう遊ばなくていい、ビー玉遊びより散歩がいい、去年貼り変えてもらった壁紙だって、風船の柄より木目のものにしてもらえばよかった。 ぼくはぼくだけどぼくじゃない、ここにいるのは新しいぼくだ。 なんだか泣けた。見た目に分か...
少年の心の変化、成長、大人への一歩。 ぬいぐるみやガラクタではもう遊ばなくていい、ビー玉遊びより散歩がいい、去年貼り変えてもらった壁紙だって、風船の柄より木目のものにしてもらえばよかった。 ぼくはぼくだけどぼくじゃない、ここにいるのは新しいぼくだ。 なんだか泣けた。見た目に分からない成長ってたしかにあるのだ、と確認できる。大人はそれを受け入れていかねばならない。「もっと子どもらしくなさい」なんてのは大人のエゴでしかない。子どもも一個人として認め、向き合っていく。ツラいときは受けとめる。 あたらしいぼくに見合った、あたらしいわたしになりたい。
Posted by
春、成長、あたらしい自分。 絵本の中で、季節の表現はないのだけれど、 3月に合う絵本です。 絵本、というよりも、絵付きの詩みたい。 自意識の芽生えのむずがゆさ。 読みながら、なんだか甘酸っぱい気持ちになりました、笑 わたしにもあった、「あたらしい」自分が、 いまはどうだ...
春、成長、あたらしい自分。 絵本の中で、季節の表現はないのだけれど、 3月に合う絵本です。 絵本、というよりも、絵付きの詩みたい。 自意識の芽生えのむずがゆさ。 読みながら、なんだか甘酸っぱい気持ちになりました、笑 わたしにもあった、「あたらしい」自分が、 いまはどうだろう・・・ いつでも、「あたらしい」自分には出会えるはずなのになあ。
Posted by
ゾロトウはこどもたちの成長を描かせたら世界一だと思ってるんですが 静かに静かに男の子が変わっていく様、 それは劇的な何かではなく ありふれた日常の小さな変化 自分でもはっきり認識するわけではないかもしれないけれど あぁ、そうなんだな、と、じんわりしみこむ そんな小さな小さな変化...
ゾロトウはこどもたちの成長を描かせたら世界一だと思ってるんですが 静かに静かに男の子が変わっていく様、 それは劇的な何かではなく ありふれた日常の小さな変化 自分でもはっきり認識するわけではないかもしれないけれど あぁ、そうなんだな、と、じんわりしみこむ そんな小さな小さな変化が こどもにとっては大きな変化の入り口、 それをあえて呼ぶのなら成長していくこと、なのかもしれないと 静かに気づかせてくれる絵本なのです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
少年の心の成長を描いた絵本。 なんとなく自分が変わったことに気づくものの、どんな風にかわったのがわからずもやもやする少年の姿の表現がすばらしいです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
尊敬する実践写真教室橋本塾の橋本先生に教えてもらった本。小学校にあがるかあがらないかくらいの男の子に読んであげたいです。女の子はどんなふうに読むのでしょうか。自分が幼い時に読んでみたかった本です。子どもとして、どんな気持ちで受けとるのかを知りたくて。「あたらしいぼく」、大人になるある日のことを。
Posted by
なんかへんなんだ。ぼくがぼくじゃないみたい。大好きだった風船模様の壁紙、友だちとのビー玉遊び、妹とのつみき遊び…。なにもかもいつもとちがう。そんなものが好きだったぼくがいなくなって、いま、ここにいるぼくは…、あたらしいぼくなんだ。 一瞬にして大人への階段を一段あがってしまう不思議...
なんかへんなんだ。ぼくがぼくじゃないみたい。大好きだった風船模様の壁紙、友だちとのビー玉遊び、妹とのつみき遊び…。なにもかもいつもとちがう。そんなものが好きだったぼくがいなくなって、いま、ここにいるぼくは…、あたらしいぼくなんだ。 一瞬にして大人への階段を一段あがってしまう不思議。不安なような、でも輝かしい瞬間を絵本にした素晴らしさ。 卒業する子に読んでみたいね。
Posted by
うわー おもしろいなこれ ある日突然 壁紙もぬいぐるみもすきだったビー玉あそびも 興味がなくなってしまった男の子 あたらしいぼく
Posted by
- 1