根性 の商品レビュー
橋本治のエッセイは面…
橋本治のエッセイは面白くてタメになる。この人はあらゆるジャンルに精通している。
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『根性』と『シンデレラボーイ・シンデレラガール』のニ作品をまとめた本です。 『根性』では、著者が演出を務めた、柏市のファッション・ショーと渋谷109の開店イヴェントについて語っています。柏市のショーでは著者自身が編んだセーターが披露され、本書冒頭の写真には、ニットの化粧まわしを...
『根性』と『シンデレラボーイ・シンデレラガール』のニ作品をまとめた本です。 『根性』では、著者が演出を務めた、柏市のファッション・ショーと渋谷109の開店イヴェントについて語っています。柏市のショーでは著者自身が編んだセーターが披露され、本書冒頭の写真には、ニットの化粧まわしをつけた大学相撲部の学生が写っています。109のイヴェントについてのエッセイでは、監修を務めたマキノ雅裕と著者の感性が深いところで通じていることが語られています。 『シンデレラボーイ・シンデレラガール』は、中高生くらいの若い読者に向けて著者が語りかけた本です。一般に「自分」というものにかんする「悩み」を抱える年代の読者に、「自分」と「世の中」とのかかわりへとつなぐ、「実践書」になっています。そしてその末尾で、自分のなかの「15歳」を生かしつづけてきた結果として、自分のなかの「15歳」を「知る」に至った著者自身の体験が語られています。「分かるということは、いつも過去形でしかやって来ない」という31歳の著者が、未来へ向かって生きる若者たちへエールを送っています。内田樹のいいかたを真似て、若者は「前未来形」で青春を生きる、と表現することができるかもしれません。
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