密閉教室 の商品レビュー
法月綸太郎氏のデビュ…
法月綸太郎氏のデビュー作にして、青春ミステリの白眉! ファンならずとも読んでおきたい作品。僕はこれでミステリにはまりました。
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※このレビューにはネタバレを含みます
図 「探偵小説だけでなく、文学も通ってきたのだろうと伺える、作者の語彙の広さと、秀逸な比喩には目を見張るものが刻まれている」と上から目線。 ずっと気になっていた主人公の、役を演じ与えられた台詞を読み上げているような行動素振りも、終盤の吉沢信子の的を得た言動で納得できた。 被害者のクラスメイト、探偵役、狂言回し、道化の四つの役を彼は演じていた。 探偵役であり主人公である男子高校生の奇策に、犯人が引っかかってボロをだしてから二転三転飛躍する推理の圧倒的跳躍力にグッと胸をつかまれてしまった。 ミステリとしてだけでなく、青春小説としても成立しているこの小説を、なぜもっと早く読まなかったのかと後悔。 島田荘司のあとがきも愛のある言葉で埋め尽くされていて気持良い後読感に包まれる。 また既刊を読んでみなければならない気持ちにさせられる作家に出会えてしまった。
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本格ミステリの書き手として真っ先に思い浮かぶ法月さんのデビュー作である。この本が登場したのは、一足先にデビューされていた綾辻さんの『十角館の殺人』などによって、SFに偏っていた読書傾向が一気に国内ミステリに傾いたころだった。 もともと、辻真先さんのスーパー&ポテトシリーズなどが好...
本格ミステリの書き手として真っ先に思い浮かぶ法月さんのデビュー作である。この本が登場したのは、一足先にデビューされていた綾辻さんの『十角館の殺人』などによって、SFに偏っていた読書傾向が一気に国内ミステリに傾いたころだった。 もともと、辻真先さんのスーパー&ポテトシリーズなどが好きだったように、青春小説とミステリとが一体化した作品はストライクコースのど真ん中である。なかでも、この作品のように、作者が若さに任せて書ききったような、そしてそれゆえにどこか苦さが残るような小説は大好きである。 実はこの作品、作中のある記述から、殺人事件の犯人だけが、トリックとかはまったく判らなかったけれど判ってしまった、という不思議な体験をしたのも懐かしい。
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この作ったような台詞回しはわざとなんだろうけど、いまいち面白味がないしもちろんリアリティもない。処女作らしいからこんなもんか。
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