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23分間の奇跡 の商品レビュー

3.7

138件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/11/14

とても良い、印象深い話でした。 子供から見て、わかりやすく、正しく見えることを提供できる。提供する重要性を知っていること。 提供できるやり方、足場を教えられること。 誰が喋っても一様な議論になる属性は日本でも目にするが、それらの背景にある技法の薄く恐ろしい空気を感じる。

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2022/08/09

久しぶりに手にとって、青島幸男氏の訳であることに気づいた。いじわるばあさんの役者、元都知事の青島氏だ。彼がこれを訳すことに、ある種の違和感があるが(おそらくは為政者の立場に長年おられたからだ)、こちらの偏見だろう。ただ、なぜ彼が訳す必要があったのか、正直動機がわからない。 この...

久しぶりに手にとって、青島幸男氏の訳であることに気づいた。いじわるばあさんの役者、元都知事の青島氏だ。彼がこれを訳すことに、ある種の違和感があるが(おそらくは為政者の立場に長年おられたからだ)、こちらの偏見だろう。ただ、なぜ彼が訳す必要があったのか、正直動機がわからない。 この本は、ひらたくいうと「進駐軍による洗脳の仕方が書いてある本」だ。 小学校のこどもたちが、国旗に忠誠を誓うことをやめさせられたり、親が矯正されることを肯定するようになったり、神様ではなく指導者に祈るようになったり、と、19才の若い女性の先生による授業が始まってから、たった23分間の間に、すべてが自然に進駐軍に都合のよい方向に「ガイド」される。 なるほど、こちらのいうことをきかせるには、相手が自然とそう思うようにもっていかせるのが鍵、ということらしい。 洗脳と自己選択の違いがどこにあるのか、線をひくのはそう簡単ではない、と考えさせられる。

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2022/06/17

純粋無垢な子供たちは、いかに洗脳されやすいか、たった23分で洗脳できるということを具体的に書いている。 あっさりな内容だったから、もうちょっと掘り下げて書かれていても良かったかなと思う。 そして、子供に意味を教えず、ただ単に暗唱させることは意外と大切。 意味も分からず子供の頃に...

純粋無垢な子供たちは、いかに洗脳されやすいか、たった23分で洗脳できるということを具体的に書いている。 あっさりな内容だったから、もうちょっと掘り下げて書かれていても良かったかなと思う。 そして、子供に意味を教えず、ただ単に暗唱させることは意外と大切。 意味も分からず子供の頃に暗記したものは大人になっても忘れないものだから。

Posted byブクログ

2022/05/23

こうやって歴史、文化、価値観、常識、が作られていくのか。 教育は洗脳か? 私は教師としてこれからどうしたらいい。

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2022/04/07

「青島幸男」の翻訳というのが気になり、「ジェームズ・クラベル」の短篇『23分間の奇跡』を読みました。 短い作品なので、会社に行くまでに読み終わってしまいましたが、、、 文章は短くても、内容は深く重い作品でしたね。 -----story------------- 「みなさん、お...

「青島幸男」の翻訳というのが気になり、「ジェームズ・クラベル」の短篇『23分間の奇跡』を読みました。 短い作品なので、会社に行くまでに読み終わってしまいましたが、、、 文章は短くても、内容は深く重い作品でしたね。 -----story------------- 「みなさん、おはよう。わたしが、きょうからみんなの先生ですよ」と新しい先生がいった。 時間はちょうど9時だった。 その女教師は"最初の授業"で、いったい何を教え、そして子供たちは、23分間でどう変わったのか―? 自由とは、国家とは、教育とは何か、読者ひとりひとりに問題を提起する。 やさしい英語の原文を巻末に収録。 ----------------------- 読後に感じたのは"恐怖"でしたね。 新しい先生は、笑顔を絶やさず、優しくて、物分りが良くて、自分達のことを良く知ってくれていて、何でも上手に説明してくれる、、、 たった23分間で、知らず知らずのうちの子ども達は、新しい教師の虜になっていく。 "洗脳"されているとは気付かないままに。 「青島幸男」のあとがきにある、 「子どもたちの集団心理というものが、教職に当たるものの手によっていかに簡単に変わってしまうかというサンプルを提示し、教育問題を改めて考えさせるよう、問題を提起している」 という言葉が忘れられないですね。

Posted byブクログ

2022/03/20

英語のタイトル:The children's story, but not just for children 子どもの心がいとも簡単に操作されるお話。子どもに限ったことではないだろう。つじつまが合っていて,その時の自分に良いことが起これば,昔と決定的に違っていてもすん...

英語のタイトル:The children's story, but not just for children 子どもの心がいとも簡単に操作されるお話。子どもに限ったことではないだろう。つじつまが合っていて,その時の自分に良いことが起これば,昔と決定的に違っていてもすんなり受け入れられるもの。大人でも人間としての内面が空疎で考える力が弱い者ならばあっさりと変化に適応する。恐ろしさを感じるとともに適応力の高さについて考えさせられる。 前事例を完全に否定する(悪意なく間違っていたかわいそうな存在として),新事例のメリットの提示(前事例の改善点,分かりやすく実感させる),批判的に考える者は優秀なので仲間に引き込みリーダーとして仕立てる(そのための報償),前事例の価値観に疑問を持たせ,それを攻撃すること無視することは道徳的な悪ではないことを示す(勝手に攻撃や無視を始めて旧来の価値観が崩壊する),道徳的基準がないと人は不安定になる(権力や経済が力を持つようになる)ので新たな道徳的基準を導入する。書かれてはいないが,その後は新事例側の体制に入れた者によって反対勢力を削ぐと同時に,体制側に入れた者を時々粛正することによって反抗する氣力を失わせていく。 と完璧な支配方法のように見えるが,満ちれば欠ける,上がれば下がる。結局は永続しないのだ。永続しているように見えるのは人の一生が短いからだ。

Posted byブクログ

2022/03/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読む前はタイトルから感動する話を想像していたが、読後の感想は「どういうこと?」で、頭に?がいっぱい浮かんでいた。若干19歳の先生がgirlとして表現される一方、香水の良いにおいや笑顔など良い意味で表現してるのかと思えば、「指導者様」にお祈りする場面ではまたなんだか不穏な空気が流れ… 新人の先生が新しいやり方で子供たちを幸せに導くのかと思いきや、最後のページの雰囲気はもうほとんど違和感である。本当によくわからないまま終わり、あまりのモヤモヤに耐えられず、ブクログを開き、他の方の感想を読んた。民主主義や教育への危機を示しているという解釈に、私は納得した。今まで生きてきな人生に疑問を抱かなければならない可能性や、なんとなく不安感を抱いたので、今の自分は特に必要としていない本だと判断した。

Posted byブクログ

2022/02/10

The Children's Story but not just for children と表紙に書かれていたのが印象的だった。 著者の戦争体験が色濃く出る本。戦前・戦後の日本に非常に当てはまると思う。人間は何が正しいか自分で判断できず、取り分け子供達にはそのよう...

The Children's Story but not just for children と表紙に書かれていたのが印象的だった。 著者の戦争体験が色濃く出る本。戦前・戦後の日本に非常に当てはまると思う。人間は何が正しいか自分で判断できず、取り分け子供達にはそのような能力は更に乏しく、簡単に流される。戦前・戦後の教育について、他の本も読んで学びたいと思う。 かなり短いのでサラッと読めます。

Posted byブクログ

2022/01/16

前者の怠慢やマンネリを指摘・改善することや、疑問を投げかけてその答えを誘導することででいかに心を掴み言うことを信じさせることができるか。 集団心理を操ることが簡単であること。

Posted byブクログ

2022/01/02

平易な数十ページの文章。 その中に、こうやって歴史が作られてきたのかなとすら感じさせる 濃厚で、でもごく自然な価値観の変容を描いている。 矛盾だらけな感想だが、いやこうなるわ。

Posted byブクログ