商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 双葉社 |
| 発売年月日 | 2025/11/19 |
| JAN | 9784575248548 |
- 書籍
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暗闇法廷
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暗闇法廷
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商品レビュー
4.7
3件のお客様レビュー
自分がしんどい時に読んでるからなのかいつもの下村敦さんの本よりは面白さを感じれませんでした。 ただ、伏線が伏線を読んで大どんでん返しの繰り返しで最終的な意味に辿り着いた時は深いなと思いました。
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全盲の女性が入居する施設の施設長殺しで逮捕された。 竜ヶ崎弁護士は全盲の女性美波を弁護してゆくのだが…。 法廷闘争を主にしているので、検事と弁護士の論争の視点が次々と攻防を替えていく展開が面白い。 物語の結果は無罪か有罪か?という視点で読み進めたのだが、全盲の女性美波の思いがけ...
全盲の女性が入居する施設の施設長殺しで逮捕された。 竜ヶ崎弁護士は全盲の女性美波を弁護してゆくのだが…。 法廷闘争を主にしているので、検事と弁護士の論争の視点が次々と攻防を替えていく展開が面白い。 物語の結果は無罪か有罪か?という視点で読み進めたのだが、全盲の女性美波の思いがけない告白からの大転換する事件の展開は、読者を十分に驚かせ大変満足できる結末になっていた。 面白かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ミステリーとして非常に面白く、専門的な用語についても分かりやすい説明があるため、読みやすい。誰が嘘をついているのか、というようなミステリー小説を読む時には当然の疑問や、障害がある人の生活について考えながら読み進めていた。 怪しい人物はみえているものの、どう結末を迎えるのか予想がつかないまま残り少ないページ数になり、ようやく真相に辿り着いた。その途端、信じられないほどに驚愕した。今まで読んだ小説で様々などんでん返しの結末を見てきたが、私の中では本作が一番である。 実際に起きたら前代未聞な事件だが、色々と考えさせられる小説だった。表現が難しいが、本当に読んでよかった。 現代における裁判員制度は、確かに本作で言及されているような危険が伴うと感じた。扇状的な報道やSNS投稿の怖さ。一度見ただけで自分の視点で物事をみて、考えることを放棄し、昂った感情を投げつけ、自分にとって都合がいいストーリーを信じこみ、興味がなくなったらそれが真実だと思い込むだけ。 そして、冤罪の怖さ。虚偽の理由により傷つけられた名誉を回復する難しさ。強さを持ち、欲にまみれ、圧力をかける人間の怖さ。 どの事件に存在するのも、一人の生きている人間であるということ。どこからきたのかもわからない情報をみて、無関係な人々が感情のままに騒ぎ立てるべきではないこと。司法の場で正しく裁かれる世の中であるべきこと。傷つけられていい人間はいないし、犯罪はあってはならない。真実を知り、そこにある背景について考えることの大切さ。色々なことを感じた。 エピローグを読むだけでも、学んだことはたくさんある。障害がある人について完全に理解することはできないし、それは障害の有無に関係なく不可能だろう。世界中、誰であろうと価値観も欲求も何もかも異なるのだから、他人を理解するなんてできないし、それぞれがそれぞれの生き方をすればいい。されて嬉しいことも嫌なことも違うし、感じ方も違う。正解もない。 自分が自分を大切にできる場所で生きる。それぞれが補い合って、支え合って生きていく。全部綺麗事なのだろう。誰かにとっての善は誰かにとっての悪である。犯罪がゼロになることはない。それが人間で、それが世界。それでも、願わずにいられない。
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