商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 共立出版 |
| 発売年月日 | 2025/05/10 |
| JAN | 9784320006218 |
- 書籍
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なぜアートに魅了されるのか
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なぜアートに魅了されるのか
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この書籍「なぜアートに魅了されるのか」は、アートが私たちを惹きつける理由を**学際的な視点**から深く掘り下げています。渡辺茂、大﨑睦彦、内海健、普照光茂、星野順子、石津智大、山本絵里子、百々徹、後藤文子、森山朋絵といった多様な研究者によって編集されており、特に**心理学、生物学...
この書籍「なぜアートに魅了されるのか」は、アートが私たちを惹きつける理由を**学際的な視点**から深く掘り下げています。渡辺茂、大﨑睦彦、内海健、普照光茂、星野順子、石津智大、山本絵里子、百々徹、後藤文子、森山朋絵といった多様な研究者によって編集されており、特に**心理学、生物学、テクノロジー**といった分野からアートを考察しています。本書は放送大学の講義をまとめたもので、アートが単なる鑑賞対象に留まらず、**無意識の創造行為**としても捉えられていることを示唆しています。 ### アートの進化的起源と動物の創造性 第1章「アートの進化的起源」では、アートが生物の進化と深く関連していることが論じられています。チャールズ・ダーウィンの**性選択**の概念を基に、鳥の美しい羽や色彩といった動物に見られる**美の追求**が紹介されています。さらに、ニワシドリが複雑な巣を作る行動や、チンパンジーが絵を描く行為、そして生きている生物そのものを作品とする**バイオアート** など、**動物による多様な創造活動**が具体例として挙げられています。これらの考察は、人間の**アートへの魅了**が、生命や生存に深く根ざした**普遍的な生物学的プロセス**である可能性を示唆しています。 ### 記号としての描画と知覚のプロセス 第3章「記号としての描画」では、絵画やイメージが**「記号」として機能するメカニズム**に焦点が当てられています。特に「ひつじ」という概念を用いて、描画が**知覚をいかに組織化し、世界の理解を助けるか**が詳細に説明されています。カンディンスキーの抽象的な作品が、**非対象的な表現**によって情報を伝達する例として分析されており、またブリューゲルの「イカロスの墜落」のような具象的な作品が、いかに視覚情報を構成しているかが解説されています。加えて、子どもの描画発達の段階的変化や、**現実世界の対象をどのように表現するか**といった考察も含まれています。 ### 実験美学と感情の脳科学 第4章「アートを実験する」および第5章「なぜ悲しい芸術を求めるのか?」では、**実験美学と脳科学**の観点からアート体験が分析されています。アートが引き起こす**快/不快の感覚的判断**や、**痛み、悲しみ、怒り、希望**といった多様な感情の応答が調査されており、特に「**悲しい芸術**」に対する人間の複雑な感情の動きが考察されています。**眼球運動計測**や**NIRS(近赤外分光法)**を用いた実験により、アート鑑賞時の**脳の活動と感情応答の関係**が解明されており、内側前頭前野や尾状核、側坐核などの脳領域が関与していることが示されています。 ### アートとテクノロジーの融合、そして未来 第8章「次なる知覚へ―アート&テクノロジー/サイエンスの視点から」では、**現代アートとテクノロジー/サイエンスの融合**が主要なテーマとなっています。この章では、メディアアート、デジタルアート、**AI(人工知能)アート、NFTアート、バイオアート**といった新たな表現形式が紹介されており、これらの技術が**創造性の拡張と社会的な影響**をどのように生み出しているかが論じられています。さらに、**ヘリテージ・メディア**や**都市の文化遺産**、**空間デザイン**など、様々な分野でのテクノロジーの応用と**次世代の知覚の可能性**が探求されています。本書は、アートが**人間社会と深く関わる生きがい**として、今後も進化し続ける文化的な貢献を担うことを示唆しています。
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