商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2024/07/08 |
JAN | 9784120058035 |
- 書籍
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檀流・島暮らし
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檀流・島暮らし
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商品レビュー
3
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練馬区にある壇家の前は通ったことがある。 石神井に住む知人と界隈をジョギングした時に教えてもらったと記憶する。その時すでに立ち退きが済み、いずれ解体されると聞いたが、なるほど区画整備に引っかかったからか。本書の冒頭で語られている。納得。 旧家の場所からいって、東京外環プロジェクトだろうか。立ち退き料もたんまり手にして、父の別荘、もとより先祖伝来の地方の離島、なんの憂いもないセカンドライフであろう。 地方移住や、将来的なスローライフのお手本になるかもしれないが、食うや食わずのレベルからのスタートでもなく、ひたすら優雅な離島暮らしは、ただただぬるま湯か。 おおよそ月2回、隔週の大手新聞の地方版の連載を10年分。ネタも尽きたか。いや、既にビワやスイカの話、イノシシの話は何度も出てくる。 繰り返す季節のお話も、歳時記を毎年めくるようで、悪くはないのだが、あまりに平坦だった。 毒もなく、薬になる部分も多くはなかった。人には勧めない。
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石神井(練馬)の家が区画整理の対象地に引っ掛かり、さてどこへ移ろうかと考えた時、父・檀一雄が約二年暮らした古家のある、福岡の離島、能古島(のこのしま)に移住を決めた。 東京と九州ではいささか食文化が違い、慣れ親しんだたくあんも、柔らかな白ネギもない。 手に入らないものは自分で作...
石神井(練馬)の家が区画整理の対象地に引っ掛かり、さてどこへ移ろうかと考えた時、父・檀一雄が約二年暮らした古家のある、福岡の離島、能古島(のこのしま)に移住を決めた。 東京と九州ではいささか食文化が違い、慣れ親しんだたくあんも、柔らかな白ネギもない。 手に入らないものは自分で作る!!それが、壇流・島暮らしの基本である。 島にはスーパーもコンビニも無いから、野菜作りは練馬で勉強してから移り住んだ。 しかし、勉強しただけで全てうまくいくわけではない。 島への移住と聞けば、プチリタイヤ?悠々自適?という優雅なイメージを抱いてしまいがちだが、優雅というより、体力勝負である。 しかし、七十二候に寄り添う暮らしは、精神面では優雅かもしれない。 エッセイのほとんどは菜園の野菜たちの事で、檀さんの野菜作りに対する並々ならぬ情熱が感じられる。 入植者、開墾者の魂である。 リタイア後に田舎暮らしをしたいと思う方も多いようだが、どこに住むにしても、趣き深い生活が送れるかどうかは、本人の好奇心と行動力次第な気がする。 能古島の檀さんの家は、庭の向こうの借景として博多湾の都会が見える。フェリーに乗れば10分ほどでいつでも都会の文化に触れられる安心感というのも、程よく感じられる。完全リタイアするまでは、東京の会社にも定期的に出勤されていたようだ。 Iターンと書かれているが、太郎さん自身が住んだことがなくても、父が住んだ土地というものは、見ず知らずの場所よりも親しみも感じられるのではなかったろうか。 住民とのお付き合いも、やはり都会とは違うが、努力されたようだ。 そして、天敵「能古の三悪」は、カラス、イノシシ、大ムカデ。 特にイノシシに対する恨みつらみは繰り返し述べられるが、その書きぶりはなんとなくユーモラスである。 檀さんは米は作っていないが、イノシシが稲穂に触れると体臭が染みつき、臭くて食べられない米になってしまうという話が笑撃!4コマ漫画になりそう。イノシシくっさー!(笑) 『産経新聞』九州・山口版に連載されていたということだが、連載を終えて、齢八十、肉体の耐用年数を感じると、あとがきに書かれている。 このあと、老後を迎えて島でどのように暮らしていくのか、そのあたりも書き続けてほしい気がする。
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米、肉以外はほぼ自給自足。七十歳を前に、父・檀一雄終焉の島への移住を決意。夫婦二人の足かけ九年におよぶ悪戦苦闘の日々を綴る。
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