孤独と出会いの映画論 スクリーンに映る都市の日常

木本伸(著者)

• 販売会社／発売会社: 新曜社
• 発売年月日: 2021/12/04
• JAN: 9784788517486

商品レビュー

2022/01/06

科学技術と社会の未来：
科学技術とニヒリズム『太陽を盗んだ男』
人間とアンドロイドの分岐点『ブレードランナー』
ロボットの愛と悲しみ「A.I.」

世界の崩壊：
消費社会を徘徊する死者たちの物語『ゾンビ』
資本主義を転覆する意識下の暴力『ファイトクラブ』
狂気の世界とユートピア『生きものの記録』
国家の虚構を暴く母の愛『陸軍』

恋と情欲：
永遠の今を探す過去への旅『世界の中心で、愛をさけぶ』
少年に寄せる子猫の恋『陽だまりの彼女』
食と性と幸せのかたち『ジョゼと虎と魚たち』
絶望を受けとめていた風景『秒速5センチメ—トル』
プラスチックの世界と少女の涙『卒業』
性愛の虚偽と真実『セックスと嘘とビデオテーブ』

社会という意識のゲーム：
不可視の権力を透視するメガネ『桐島、部活やめるってよ』
コピーからオリジナルへの逃走劇『俺俺』
大人になるか自死するか『台風クラブ』
失われた人間の顔を探して「スワロウテイル」
太陽の輝きに秘められた罪「太陽がいっぱい」

都会の片隅の希望：
未来から贈与される今『アバウト・タイム―愛おしい時間について』
大都会が失くした孤独の底のぬくもり『コーヒーをめぐる冒険』　
彼と彼女の対話のステップ『失楽園』から「Shall we ダンス？」へ
死者の海に抱かれた生者の街『海街Diary』
都会のごみを受けとめるまなざし「間宮兄弟』
思春期の途上で聞こえた死者の声『ももへの手紙』