谷崎潤一郎を知っていますか 愛と美の巨人を読む

阿刀田高(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2020/11/26
• JAN: 9784103343318

商品レビュー

2021/04/08

「○○を知っていますか」シリーズは案内の名人芸と思っていましたが、本作はどうでしょう？谷崎作品のあらすじを手際よく紹介していて、とても助かりましたが、それだけです。谷崎作品には晦渋でよくわからないところがあって、そこを阿刀田さんのお力で、凡人にもわかりやすく料理して欲しかった。でも、もうお年でしょうか？

2021/03/30

20210329図
読了。

阿刀田高さんの「○○を知ってますか」シリーズの谷崎潤一郎バージョン
谷崎文学を阿刀田さん流に噛み砕いて書くとこうなるみたいなのが分かりやすくて面白い。
「閑話休題」として、ちょっと横道にそれたエピソードトークも為になったりします。
ちなみに「閑話休題」と言う言葉は阿刀田さんのこのシリーズでよく使われていて、それで覚えた言葉だったりします。

過去、谷崎潤一郎の作品を読んだ事があるのは「刺青」「少年」「鍵」「卍」「痴人の愛」くらいで
たまたま読んだ作品が幼気な（のように見える）幼女が男を虜にして翻弄する話しだったり、足フェチだったりの話しが多くて
正直、谷崎文学ってそんなに良いの？と思うところもあったけど、阿刀田高さんの導きで
谷崎潤一郎の読み方が分かった気がします。
「細雪」「春琴抄」はやはり情景が非常に美しい。
阿刀田高さん曰く。
谷崎の文章は一つ一つのセンテンスが長い。
周囲の見えるもの、聞こえるもの、感ずるもの等が延々と綴られていく。一つの状況を丁寧にゆっくりと描く。これが谷崎だ。

以上の事を意識して原作を読んでみたくなりました。

2021/02/22

百恵さんが映画に出てた「春琴抄」ってそういう話だったのか〜、と数十年の時を超えて初めて知りました。「細雪」も有名だけど同様に未読状態。どちらも名作と言われるだけに本書であらすじを辿っただけでもなかなかに面白そう。いつになるかわからないけど一度は読んでみることにしましょうかね。