商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 風媒社 |
発売年月日 | 2020/07/07 |
JAN | 9784833115599 |
- 書籍
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驚愕!竹島水族館ドタバタ復活記
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驚愕!竹島水族館ドタバタ復活記
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商品レビュー
3.6
7件のお客様レビュー
この10月にリニューアルオープンしたとのことで竹島水族館に行ってきました。売店にあった本ですが興味深く読んでみました。 竹島水族館といえば古くからある地方のショボい水族館で存続が危ぶまれていたところなんですが、古参の職員が退職し運営母体が替わり新体制になってからユニークな発想でV...
この10月にリニューアルオープンしたとのことで竹島水族館に行ってきました。売店にあった本ですが興味深く読んでみました。 竹島水族館といえば古くからある地方のショボい水族館で存続が危ぶまれていたところなんですが、古参の職員が退職し運営母体が替わり新体制になってからユニークな発想でV時回復して知名度が上がって行ったところです。 そんなエピソードを小林館長さん直筆で書かれています。 水槽には小難しい生態の解説などなく、お金を掛けずに飼育員たちの手書きの説明がPOPのように書かれていたり、展示する魚は漁師さんから貰ったり自分たちで採取したりしてるようです。すっぽんの水槽には脱走歴ありだとか、スズキの水槽にはサトウに負けないように繁殖して1位を目指しますとか、食べると美味しい魚には旨いってシールが貼ってありました。 また、水槽のレイアウトも手作りで工夫を凝らしています。 ウツボやグソクムシの形に似せたお菓子も注目を集めています。 そして、魚よりも個性的な飼育員さんが人気を呼んでいるようです。全国20の動物園や水族館からエントリーされたへんないきものの人気投票による「へんないきもの大王タイトルマッチ」では、何故か竹島水族館の三田さんが優勝してます。 https://sunshinecity.jp/file/aquarium/ikimonoaz_titlematch/ 学術的な水族館の存在意義より集客重視にシフトチェンジした弱小水族館のサバイバル術はお見事でした。 ※ちょうど竹島園地でフェスやってて、バンド演奏にドッグダンス、露店やキッチンカーもたくさん出ていて楽しめました。ジャークチキンオーバーライスって初めていただきましたがハマりそうです。2nd BASEのキッチンカーのおっかけしてみようかなww
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とても面白かった。こういうサクセスストーリーが好きです。今回は閑古鳥がなくオンボロ水族館が、人が集まる大人気水族館になるまでの話。 人気の水族館と、そうでない水族館の違いは、資金のあるなしが大きいと思う。 人気の魚、綺麗な施設などが揃っているかどうか。 私も水族館は好きなので、...
とても面白かった。こういうサクセスストーリーが好きです。今回は閑古鳥がなくオンボロ水族館が、人が集まる大人気水族館になるまでの話。 人気の水族館と、そうでない水族館の違いは、資金のあるなしが大きいと思う。 人気の魚、綺麗な施設などが揃っているかどうか。 私も水族館は好きなので、癒しを求めていくことがある。 そんなときに、あんまり見栄えのしない水族館に行きたいと思わない。 ジンベエザメがいる海遊館、巨大な水槽のある水族館を楽しみたいと思う。 竹島水族館も、行きたいと思える水族館ではなかった。 ナイナイ尽の水族館だけど、創意工夫と前向きなパワーで、どんどん人気の水族館になっていくプロセスがとにかく面白く興味深かった。 普通の水族館なら当たり前にある解説を手書きにするまでの過程もとても興味深い。 というか、水族館の人たちは本気で私たち一般人が、解説をじっくり読んで勉強していると思っていたことに驚きだった。 もちろん中にはそんなお客さんもいるだろうけど…。 いやいや、専門的すぎてよくわかりませんし…。 読んだ瞬間忘れてしまいますし…。 そんなお客さんの気持ちと、水族館の思いのギャップに気づき、大胆にもメスを入れる姿勢がよかった。 カサゴマンション、カピバラショー、人気のお土産誕生秘話など、アイデアが形になり、お客さんを虜にする創意工夫に溢れつつ、アイデアの失敗や、人気水族館に対するジェラシーも披露してくれる。 お金がないならないなりに、あるもので工夫する。 腐らずに前向きに取り組む。 恵まれた環境ではなかったからこそ、わたしたちにも勇気を与えてくれる一冊になっていると思う。
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愛知県・蒲郡にある「竹島水族館」。古くて小さくて、お金もないしお客もいない、スタッフのやる気もない、という弱小水族館が、ユーモア溢れるアイデアと泥臭い行動力、人とのつながりを利用して廃館の危機を脱出し、年間12万人から47万人まで入館者数を回復させる物語。ノンフィクション。 6...
愛知県・蒲郡にある「竹島水族館」。古くて小さくて、お金もないしお客もいない、スタッフのやる気もない、という弱小水族館が、ユーモア溢れるアイデアと泥臭い行動力、人とのつながりを利用して廃館の危機を脱出し、年間12万人から47万人まで入館者数を回復させる物語。ノンフィクション。 6月の土日で蒲郡に行って、まったく予備知識もなく、竹島水族館というところにたまたま行ってみた。ビックリするほど寂れた外観で、全然期待していなかったが、入館料500円だし、ということで。そしたら、最初の水槽から結構説明を読んでしまって、2時間くらいはいたかも。本当はもっといたかったけど、時間切れになったくらい。 そこの売店で売ってた本で、思わず買ってしまう。いわゆるビジネス本みたいな要素があるところはおれの趣味ではないのだけど、旭山動物園の復活物語の水族館版みたいな感じで楽しく読める。おれが一番惹かれた「説明」の部分に関しては、館長のお客さんウォッチングの結果から生まれたものらしく、動物園・水族館好きのおれとしては、客の行動に納得。お客さんは「『トゲが長いだの短いだの』とかいう魚類学的な話は絶対にしていないこと、『自然を守らないといけないね!』と力強く言っている人もいない」(p.94)し、「複雑な説明看板は読まず、せいぜいみている魚がなんという名前の魚なのかを知るために、魚名板と呼ばれるそれぞれの展示生物の紹介パネルを見ている程度」(pp.94-5)という。いやほんとその通りだな、と思って。疲れるし。かわいいとか気持ち悪いとか、そういう「気持ちに応えてくれる説明」というのに、とても惹かれた。履歴書風にした「魚歴書」というのが、絵もかわいいし、ずっと読んでた気がする。 でもこうやって水族館の回復物語のストーリーは面白いけれど、印象に残っているのは、最後の、過去最高の年間入館者数を記録した記念行事の話。結局、お客さんを出迎えたのは館長と副館長だけで、他のスタッフは淡々と日々の業務をするばかり、「この日休みだったスタッフは有給休暇の消化、その理由は『最近五連勤だったからお休みをください』というものでした。『なにもこの日でなくても……』という思いはありました。」(pp.144-5)というところ。著者がおれと同世代なだけに、そしておれは中学生を相手にしたり、おれより若い人が職場にたくさん増えているだけに、なんか物事への向き合い方のテンションのズレというか、下手するとパワハラと言われかねない感覚をよく持つ。おれなんかはこの館長や副館長の気持ちがすごい分かるつもりなんだけど、どうなんだろう。「考えが甘かったのです。阿吽の呼吸ではなく、的確な指示がいかに大事かということです。反省するとともにあらためて自分の未熟さを痛感しました。『道半ば……』この言葉が頭をよぎりました。」(p.144)という、悔しいやるせない感じに共感した。そして最後、成功したところが終わりなのではなく「しかしこれからは、今までとは違った努力が必要になります。凧をいかに落とさず高く上げることができるのか、その風をいかに起こし続けることができるのか。休んではいられません。」(pp.165-6)の部分で、ずっと挑戦し続ける、変わり続ける必要がある厳しさ、というところが印象に残った。 残念ながら蒲郡はそんなに他の魅力が発見できなかったけど、この水族館はまた行ってみたいなあと思った。(22/06/20)
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