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殉国 新装版 陸軍二等兵 比嘉真一 文春文庫
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殉国 新装版 陸軍二等兵 比嘉真一 文春文庫

吉村昭(著者)

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殉国 新装版 陸軍二等兵 比嘉真一 文春文庫

792

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2020/07/08
JAN 9784167915322

殉国 新装版

¥792

商品レビュー

4.6

11件のお客様レビュー

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2024/10/05

旧制中学繰り上げ卒業した少年比嘉の目線での本土決戦の物語です。 とてもつらい話でした。 戦争とは、食料、衛生、寝る場所、水、生死、どこもかしこも追いやられている状況。 今の時代では全く考えられないのですが、吉村氏は過度な愛国心や方向性の違う戦争のとらえ方をした人の言葉をそのまま表...

旧制中学繰り上げ卒業した少年比嘉の目線での本土決戦の物語です。 とてもつらい話でした。 戦争とは、食料、衛生、寝る場所、水、生死、どこもかしこも追いやられている状況。 今の時代では全く考えられないのですが、吉村氏は過度な愛国心や方向性の違う戦争のとらえ方をした人の言葉をそのまま表現しています。 ジャッジしていない、ありのままの言葉。 そこが現代の私たちに深く突き刺さると思いました。

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2024/03/23

 『羆嵐』『戦艦武蔵』『関東大震災』『海も暮れきる』と、吉村昭の本は色々と読んできた。壮絶な出来事が静かな筆致で描かれており、手に持つ本がひんやりと空恐ろしく感じる。  沖縄出張の帰路、那覇空港の書店で沖縄を舞台にした本が陳列されていたので、読みやすそうなこの本をチョイスした。 ...

 『羆嵐』『戦艦武蔵』『関東大震災』『海も暮れきる』と、吉村昭の本は色々と読んできた。壮絶な出来事が静かな筆致で描かれており、手に持つ本がひんやりと空恐ろしく感じる。  沖縄出張の帰路、那覇空港の書店で沖縄を舞台にした本が陳列されていたので、読みやすそうなこの本をチョイスした。  沖縄戦について小説を読むのは初めて。戦争の悲惨さ自体は、高校の修学旅行で当時の方々の話を伺ったり各施設を回った際に見聞きしていたが、15歳の軍国少年から見た沖縄戦というのはとても新鮮だった。少年時代の野望と挫折といった普遍的なテーマが沖縄戦という地獄と混ざり合って、悍ましい読み心地を与えてくる。  主人公の少年は当時の教育をしっかりと受けており、激しい戦闘の中で大量の死を目にして、命の価値がどんどん軽くなってゆくなかで、自分が兵士らしい行動がとれるようになってきたと満足感を抱くようになる。米国に降伏しようとする同胞の死を願うようにさえなる。    凄惨で悲しい物語なのだが、時代の価値観をそのまま飲み込み少年時代を過ごす一人の15歳の物語でもある。  現代日本にいれば戦争なんて歴史の教科書や他国の出来事のようにしか感じられないところだけど、意外と地続きのものなのかもしれないな、と思った。

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2022/08/28

前立腺摘出手術の前日、病床にて読了。 配線濃厚な沖縄で15歳の少年(旧制中学3年生)が二等兵として召集を受け、戦場では武器も持たされず碌な任務も任されなかったが、前線の壕から壕へひたすら戦火を逃がれ生き残る姿。 米軍の猛攻を受け、残虐、残酷な描写が限りなく続き、終戦が目に見えてい...

前立腺摘出手術の前日、病床にて読了。 配線濃厚な沖縄で15歳の少年(旧制中学3年生)が二等兵として召集を受け、戦場では武器も持たされず碌な任務も任されなかったが、前線の壕から壕へひたすら戦火を逃がれ生き残る姿。 米軍の猛攻を受け、残虐、残酷な描写が限りなく続き、終戦が目に見えている段階での悲惨な戦争の現実を教えてくれる。 吉村昭、日本人必読書の一つ。ただし手術前の病床にはふさわしくない。

Posted by ブクログ

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