商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2020/04/15 |
JAN | 9784065192801 |
- 書籍
- 文庫
サージウスの死神
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サージウスの死神
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商品レビュー
2.9
20件のお客様レビュー
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アンク以来の、1年越しに佐藤究さんの作品を読んでみた。 この作品がデビュー作とのこと以外はほとんど何も知らない状態で読みました。 深夜3時でも新たに仕事が舞い込んでくるような、ブラックな職場で働いている主人公。 ひょんなことで同僚から裏カジノに誘われ、そこで行われている「ルーレット」に心を奪われる。 頭の中に数字が浮かび上がる能力がわかった時点では、これはギャンブルで勝負していく展開の話なのかな?!と思いきや、全然違いました。 まあひたすらに荒れ狂った世界が淡々と描かれていました。 主人公が”ギャンブル”を通じてどんどん破滅へと向かっていく姿が終わりまでひたすら続きます。 怒涛の展開!みたいなものはあまりないのですが、淡々と描かれている分「ギャンブル」というものへの恐れが、読み終わってからは増しました。 何を見せられているんだ?みたいなシーンも沢山ありましたが、人間の理解を超えた部分が少ないページ数ながら満遍なく描かれていました。
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佐藤究のルーツを辿る。 それは恐慌なる純文学。なぜだろう。妙に感情移入できてしまった。ただ、わたしは一切の賭け事に興味はない。……はず……。侵食。
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いずれ文庫化する「テスカトリポカ」のために過去作をぼちぼち読んでいるが、これは2005年の群像新人文学賞の優秀作らしい。 純文学の章にしてはソリッド……当時の流行りだったのか。中原昌也とか。 しかしのちの「QJKJQ」「Ank: a mirroring ape」につながる衒学はたっぷり。 そして鏡のモチーフ。 思弁的作風も、デビュー当時から。 が、どうしても「ホムンクルス」(2003~2011)を思い出してしまい、ノイズに。 安易にいえばドストエフスキー「賭博者」だが、本作のハセガワという独特の人物は一歩抜けている。 が、そうはいってもさらに村上龍を連想したりして、既視感の糸にこんがらがってしまうのだ。
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