商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻戯書房 |
発売年月日 | 2018/06/01 |
JAN | 9784864881517 |
- 書籍
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線量計と奥の細道
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線量計と奥の細道
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商品レビュー
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4件のお客様レビュー
昨年出版されていますが、実際にドリアン助川さんが旅に出たのは2012年です。 最近すっかり影が薄くなった福島第一原発。色々な事件や事故に紛れて少しづつ皆さんの意識から遠のいている昨今であります。 そんなことないぞ!忘れていないぞ!、と言ってもTVニュースでもあまり出て来ないので一...
昨年出版されていますが、実際にドリアン助川さんが旅に出たのは2012年です。 最近すっかり影が薄くなった福島第一原発。色々な事件や事故に紛れて少しづつ皆さんの意識から遠のいている昨今であります。 そんなことないぞ!忘れていないぞ!、と言ってもTVニュースでもあまり出て来ないので一般の人々の意識に上らない日も多いのではないでしょうか。 実際は廃炉まで40年も掛かるし、補償を受けられない人達が大多数で、崩壊した生活を取り戻すことが出来ないまま既に8年が経過しようとしています。 知らないうちに許容年間放射線量も1ミリシーベルトから20ミリシーベルトへ緩くしているし。本当に大丈夫なんだろうかと思います。 さて、2012年に東京から「奥の細道」で芭蕉が回った足取りを線量計片手に旅に出た記録が本書です。てっきり使命感に後押しされ、ドヤ顔で廻った記憶なのかと思って読みました。まことにすみませんでした。そんなことは全くなく、この行動がもしかしたら被災した人々を傷付けるかもしれないという葛藤の中で続けられた旅と分かりました。 被災地に近づくにつれ、言葉少なくなっていくのが読んでいてひしひしと伝わってきました。正直に言わなくてもいいだろうに、出会う人達に戸惑いながらも目的を正直に答えてしまうのはドリアンさんの人柄が出ています。 あの時の事を風化させない為に、意識的このような本を読むようにしています。
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あの『あん』のドリアン助川が,東日本大震災後1年半くらいの2012年8月~11月に,主に自転車で芭蕉と曾良が歩んだ「奥の細道」をたどった旅の日記。なぜ,そんな旅に出ようと思ったのか。それは,震災後1年もたたないのに,すでにあの震災(原発事故)を忘れてしまったかのような政府の動き...
あの『あん』のドリアン助川が,東日本大震災後1年半くらいの2012年8月~11月に,主に自転車で芭蕉と曾良が歩んだ「奥の細道」をたどった旅の日記。なぜ,そんな旅に出ようと思ったのか。それは,震災後1年もたたないのに,すでにあの震災(原発事故)を忘れてしまったかのような政府の動き(原発の再稼働など)を危惧し,この大震災を「記憶に留める」ことを再確認するために行った旅なのでした。そして,手には放射線を測る「線量計」を持って…。 この状況,自分の五十年間に似ているなと思う。気まぐれと混乱の連続。怠惰と努力のないまぜ。あがくことだけはやってきたような気がするが,自分がつくってしまった空白への応急処置を焦ってやっているに過ぎない。たまには良いときもあったし,道が見えたような気分でぐっすり眠れる夜もあった。でも,私は知っている。どれだけペダルを漕いでも進めないときは進めない。振り返ればいつも徒手空拳なのだ。だれもいない,飛沫のかかる道でメグ号にまたがって揺れている,年齢さえも自認できない中年男。 上の文章は,日本海側に出たドリアンが,直江津から糸魚川に至る途中,日本海の大雨と大風に抗いながら走っていたときに感じたことです。この表現力,さすが作家だなと思うと共に,私の人生とも重ね合わせてしまいます。もっとも,私は,ドリアンとは比べものにならないくらい,ふつうのレールの上を歩いてきただけですが,それでも,いろんなことがあったなと思うのです。 旅をしながら自分の人生を振り返る。そしてまた新しい出会いが生まれ,自分の歴史の一部となって脳裏に刻まれていく。それを読んでいる時の心地良さ。なんだろうこれ。巧みな文章表現に吸い込まれていきます。 「叫ぶ詩人の会」も「金髪先生」も,彼なしではできなかった。そうそう,あの『あん』も,このとき書いていたそうです。ドリアン助川,1962年生。私より3つ年下。
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奥の細道を辿る旅。ややもすれば紀行文学として捉えてしまいがちだろう。 しかし主題としては東北の現実、自分の目で見ないとわからない現状。 震災直後気仙沼に行ったが、テレビの画面を通して見るのよりはるかに強く胸が締め付けられた。 ほんとうの意味での復興を祈ります。
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