商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2018/02/05 |
JAN | 9784087711356 |
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光点
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商品レビュー
2.2
9件のお客様レビュー
眠る前にさらっと再読 しました。 小さな町の小さな工場 でひたすら弁当に惣菜 を詰める日々。 家と工場の短い距離を 往復する中で、 密やかな楽しみは映画 を観たり日用品を買い 求めることだけ。 その無味乾燥な毎日は 特別なものではなく、 多くの人が現在進行形 で経験して...
眠る前にさらっと再読 しました。 小さな町の小さな工場 でひたすら弁当に惣菜 を詰める日々。 家と工場の短い距離を 往復する中で、 密やかな楽しみは映画 を観たり日用品を買い 求めることだけ。 その無味乾燥な毎日は 特別なものではなく、 多くの人が現在進行形 で経験してるものかも しれませんね。 ある日そんな主人公の 前に現れた男、 彼もまた同じ町の工場 で働く孤独な若者。 神社での不思議な逢瀬。 喜怒哀楽を失った二人 が交わす不器用な会話。 なんというか、愛情を 必要とする人たちほど、 愛情を享受することが 苦手ということなのか もしれませんね・・・。
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山岡ミヤ著『光点』(集英社) 2018.2発行 2018.5.29読了 第41回(2017年)すばる文学賞受賞 純文学は難しい。作者は詩人でもあるそうで、通常、漢字で表現するようなところもひらがなで表現している。文章も独特で、地の文が実以子の視点になっているが感情表現が極端に乏しく、対照的に臭覚や触覚についての異様な拘りが多々見られる。私を主語にする代わりに、私の耳や私の網膜を主語に置き、受動的で選ぶことのできない実以子の生き方がそのまま文章に表れている。漢字に変換されない文章は実以子の言葉にならなかった感情そのものを読んでいるようだ。 父と一緒にいたあの女はいったい誰なのか。まるで父の内心を知ろうとするかのように、毎日神社で祈るかたちをする実以子。実以子にとって、父は母の感情が実以子に向くのをさりげなく他の事へ逸らしてくれる存在だった。しかし、実際の父は家にほとんど帰らずに、わざとらしいほど神社に家のことをお願いしたり、蜘蛛に家の番を任したりする、家庭に責任を持ちたがらない男だった。ヤシロという山から引き離された場所で、人生から引き離された実以子とカムトは奇妙な交流を重ねていき、少しずつ自分たちの置かれた状況を理解していく。ナポリタンを三角コーナーに捨てたとき、実以子は確かに怒りを感じていた。感情が表側に出てきて初めて、実以子はエアポケットのように途絶された空間から出る決意をする。「もう朝みたいだ」光のないヤシロでは懐中電灯の光でさえ眩しく感じられる。ゆっくりと光点に向かって歩みだす余韻を残して物語は終わる。 本を読むタイミングを変えて、何度も読んでいけば、たぶん色々な発見があると思う。そう思わせてくれる小説だった。救いとまでは言えないけれど、小さな光を予感させる、良い小説だと思う。 URL:https://id.ndl.go.jp/bib/028771338
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1時間くらいでさらりと読めた。他の皆さんの感想と同じで、内容は暗いです。息が詰まるような感じがひしひしと伝わる。全てにおいて特に救いがないのだけれど、筆者は何を伝えたかったんだろう。
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