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マルティン・ルターとその世界
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 美巧社 |
発売年月日 | 2016/12/01 |
JAN | 9784863870802 |
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マルティン・ルターとその世界
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いずれの章も興味深いテーマの連続で、楽しく大部の本を読むことができた。煉獄、死者と生者の交流、贖宥の否定はルター思想からすると当然であるという説明、そして万人祭司主義もルターのそれらの考え方と不可欠な関係として根本になり、どのように形作られていったかが詳細に証明されていくようで、...
いずれの章も興味深いテーマの連続で、楽しく大部の本を読むことができた。煉獄、死者と生者の交流、贖宥の否定はルター思想からすると当然であるという説明、そして万人祭司主義もルターのそれらの考え方と不可欠な関係として根本になり、どのように形作られていったかが詳細に証明されていくようで、読んでいて痛快だった。内村と矢内原の既に亡くなった両親の死後についての質問と回答の経緯は私自身も、矢内原の自伝を読んだ際の印象深かったシーンであるが、この引用もあった。(P119~120)日本人にとっては非常に辛いテーマ。今年はウイッテンベルクの95か条から500周年という記念すべき年であり、何度でも読み返したい本だと思った。ルターの伝統主義とシュペーナーの敬虔主義の流れから、国教会の内部での「敬虔な集い」の発足経緯が非常に分り、自分自身の信仰の立脚点を考える参考にもなった。私の所属する教会は国教会に所属しつつ、Gemeinshaftを形成していたグループからの伝道で出来たと聴いてきた!また近世ドイツ聖職者ホッホシュテッター家の系譜の分析は実に詳細で驚き。このような系譜の中に登場する一人一人の人生を考えてしまった。藝術との関係においても、「ファウスト」、「白痴」(ドストエフスキー)の分析は面白かった。私自身はドストエフスキーの中では、「カラマーゾフ」、「悪霊」が好きなのだが、著者は「白痴」「未成年」「貧しい人」との対比も苦笑い。 煉獄、贖宥の否定は辛い話である一方で、文中で紹介されているルターの子息を喪った両親への慰めの手紙は大きな励ましである。 「ご子息は、疑いなく、キリストにあって永遠の憩いのもとにいて、快く穏やかに眠っていることを、是非感謝してください。生前彼はたえず祈りに励み、最後までキリストへの告白に忠実でした。誰もがその大いなる恩寵に感嘆していたものです。」(P77) ルターが言うキリスト者の死(単なる五感の死、無)とキリストの死(真の死)の違い。(P82)イエス・キリストが真の死を経験してくださったとの考えは、非常に深い教えだと思う。
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