商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 復刊ドットコム |
発売年月日 | 2016/05/31 |
JAN | 9784835453491 |
- 書籍
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筒井康隆全戯曲(1)
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筒井康隆全戯曲(1)
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以下、印象に残った作品。 表題作:怒れる男と異なりストーブの火が点かない寒い部屋で、怯える被疑者の姿が見たかったり自分が有名になりたいがためなどにより被疑者を有罪にしようとする人々。ただ一人、無罪に票を投じる男もいたが…多勢に無勢な日本人を皮肉った本作。元の作品よりもちょっとし...
以下、印象に残った作品。 表題作:怒れる男と異なりストーブの火が点かない寒い部屋で、怯える被疑者の姿が見たかったり自分が有名になりたいがためなどにより被疑者を有罪にしようとする人々。ただ一人、無罪に票を投じる男もいたが…多勢に無勢な日本人を皮肉った本作。元の作品よりもちょっとした部分で構成が巧み。尚、以前は役者の体力も考え一度休憩を挟んだらしい。早稲田のどらま館公演ではタフなことに一幕物になっていた。浮かれる男は全員バカ殿メイク+足袋や鼓の効果音に奇妙さを感じてとても好みな舞台だったので、怒れる男(こちらも翻訳ゼリフながら全く違和感が無かった) vs 浮かれる男のような企画はまた行って頂きたい。 情報:スパイが隠す重要な情報とは。他所から意外と下らないことで世界は混乱を極めているのかもしれない… 改札口:切符を失くしたことに気付いた男。誰もいないし、このまま出ていこうと思ったら駅員を発見。どうやら駅員は男のことが今見た行為以外にも相当気に入らないらしく、あれこれいちゃもんを付け…有名作「乗越駅の刑罰」戯曲版。伏線は引いてあるものの、結末は強引すぎるような。 将軍が目醒めた時:時代は大正末期。正気に返った男。しかし、彼は自分が老人となっていたことに激しく動揺する。どうやら狂気に陥っていた間、軍部礼讃をしていたらしい。新聞社の取材費などで潤っていた医者はこれからも狂人の振りをするように頼むが…読後の恐ろしさは収録作随一。モデルがいたということにもまた恐怖。 スタア:今日は芸能人夫婦の新婚パーティー。記者も呼んで話題作り。しかし、妻が出かけた隙に夫の昔の恋人が赤ん坊を背負ってやって来る。そこから端を発し、騒動は徐々に広がっていく。初めての劇作でこの出来!と驚く。映画化されるだけのことはある。中盤のパンフレットに掲載された文章も多く、何度も上演されており遂にはアドバイスまで書かれる程に。勿論筒井康隆作品なので、入り乱れた性関係も然ることながらあんなことを起こしてしまうなんてと唖然。 荒唐無稽文化財奇ッ怪陋劣ドタバタ劇 冠婚葬祭葬儀篇:保健体育の時間を終えた後、入水自殺をした女性のお通夜を執り行おうとする和尚だったが、何やら良からぬ考えを持っており…筒井康隆にとってアングラ劇とは、中学生の妄想のようなものらしい。「スタア」とは別な方向にぶっ飛んでいる。劇の終わり方は結構好きではあるけれど、とても上演できそうにないくらいに弾けている。
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