商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 共立出版 |
発売年月日 | 2014/07/25 |
JAN | 9784320110892 |
- 書籍
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ヒルベルト空間と量子力学 改訂増補版
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ヒルベルト空間と量子力学 改訂増補版
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割合としては数学6、物理4ぐらいか? 物理の本というよりも、むしろ数学の本であると言った方が近い。 量子力学の数学的に厳密な基礎付けを最初に行ったのはフォン・ノイマンであるが、そのとき彼が用いた数学の道具がヒルベルト空間論や関数解析であった。本書では、前半で関数解析を準備し(...
割合としては数学6、物理4ぐらいか? 物理の本というよりも、むしろ数学の本であると言った方が近い。 量子力学の数学的に厳密な基礎付けを最初に行ったのはフォン・ノイマンであるが、そのとき彼が用いた数学の道具がヒルベルト空間論や関数解析であった。本書では、前半で関数解析を準備し(1〜6章)、後半で量子力学を数学的に構成する(7章)。また、その応用としていくつかの物理の問題も扱う(8章)。 行間も少なく、論理展開や証明はかなり丁寧に書かれている。章末問題の解答が詳しいのもありがたい。とはいえ、数学的な誤りや、誤りとまではいかないが意図が分からない記述もチラホラあって、適度に教育的とは言えるかもしれない(?)。 僕だけかもしれないけれど、物理の勉強ばかりしていると、数学のような一歩一歩論理を積み重ねていく厳密さを忘れてしまいがちなので、久しぶりにこういう本を読んで刺激になった。単位の分解(あるいはスペクトル測度)はスペクトル定理という重要な結果を述べるに当たって基本となる概念だが、物理の量子力学の本では見たことがない。量子情報理論の本(『量子情報科学入門』)にはTPCP写像として登場しているのを見たことがあって、このような分野による違いも面白い。 事前知識として、線形代数学はもちろん、ルベーグ積分や確率論はある程度知っておいた方がよいが、量子力学の知識は特に必要ない。 1 ヒルベルト空間 2 ヒルベルト空間上の線形作用素 3 作用素解析とスペクトル定理 4 自己共役作用素の解析 5 偏微分作用素の本質的自己共役性とスペクトル 6 量子力学の数学的原理 7 量子調和振動子 8 球対称なポテンシャルをもつ量子系と水素原子 付録A ルベーグ積分論における基本定理 付録B 確率論の基本的事項 練習問題解答 あとがき 索引
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証明が詳しい。行間も詰まっている。ただし、ルベーグ積分論だけでなく、集合論の濃度など他の数学分野の知識もいくつか必要。 黒田の『関数解析』、伊藤の『ルベーグ積分入門』は度々参照される。同じ著者の続編3冊で、より発展的内容や本書で省かれた証明が載っているようだ。 5章までは量子...
証明が詳しい。行間も詰まっている。ただし、ルベーグ積分論だけでなく、集合論の濃度など他の数学分野の知識もいくつか必要。 黒田の『関数解析』、伊藤の『ルベーグ積分入門』は度々参照される。同じ著者の続編3冊で、より発展的内容や本書で省かれた証明が載っているようだ。 5章までは量子力学を意識した関数解析論。6章以降で、その数学的土台の上で量子力学を論じている。特に6章がこれまでの物理のテキストの前提を深くえぐっており、唸らされる。
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