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光の山
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光の山

玄侑宗久【著】

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光の山

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2013/04/26
JAN 9784104456093

光の山

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商品レビュー

4.3

7件のお客様レビュー

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2016/03/14

人は自分の置かれた状況でしか考えることが出来ない、だからそれが悪ければ未来は「まだこぬ」であるし希望は「のぞみまれ」になってしまうのだ。 そんななか蚊帳の内からどんな言葉が掛けられるのか、少なくとも私の器では心を寄り添わせることしか術を持たない。所謂震災文学の類いに馴染めない理由...

人は自分の置かれた状況でしか考えることが出来ない、だからそれが悪ければ未来は「まだこぬ」であるし希望は「のぞみまれ」になってしまうのだ。 そんななか蚊帳の内からどんな言葉が掛けられるのか、少なくとも私の器では心を寄り添わせることしか術を持たない。所謂震災文学の類いに馴染めない理由はたぶんそこにあると思う。 しかしこの短編集はどうだろう、悟りを開いた和尚の眼は現実をこう見るのか、そして明日への糸口をこう開いていくのかと凡夫を平伏させる凄味がある。 人を想い寄り添うこと…それはまさにこういうことなのだろう。 表題作の「光の山」…この異色さは画竜点睛なのか蛇足なのかはわからない。しかしやり場のないクソッタレな気持ちを伝えるだけでも存在の価値はある

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2014/04/07

20140407読了 福島出身、僧侶。東日本大震災に関する6つの短編。「あなたの影をひきずりながら」「蟋蟀」「小太郎の義憤」「アメンボ」「拝み虫」「光の山」。●小説ではあっても、なまなましい感情が詰まっている。震災を経験していない身としては、あの日のことを風化させないよう、毎年3...

20140407読了 福島出身、僧侶。東日本大震災に関する6つの短編。「あなたの影をひきずりながら」「蟋蟀」「小太郎の義憤」「アメンボ」「拝み虫」「光の山」。●小説ではあっても、なまなましい感情が詰まっている。震災を経験していない身としては、あの日のことを風化させないよう、毎年3月11日にこの本を開くと追悼につながるような気がする。忘れないために。

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2014/03/21

 福島県三春町の臨済宗福聚寺の長男として生まれ、2001年に『中陰の花』で芥川賞を受賞した著者が、東日本大震災を描いた短編集。著者は震災時も現在も同寺の住職を務めており、被災者の一人だ。  著者と同じ僧侶を主人公に、大津波を体験した後で水が恐怖になり、お茶すら飲めなくなった女性に...

 福島県三春町の臨済宗福聚寺の長男として生まれ、2001年に『中陰の花』で芥川賞を受賞した著者が、東日本大震災を描いた短編集。著者は震災時も現在も同寺の住職を務めており、被災者の一人だ。  著者と同じ僧侶を主人公に、大津波を体験した後で水が恐怖になり、お茶すら飲めなくなった女性に一縷の希望を見る『蟋蟀』、身元不明者の中から夫を探し出すために、3歳の息子とDNAを採取する主人公を描く『小太郎の義憤』、原発の事故で生活を壊された一組の夫婦の一日を追う『アメンボ』など、そこに住んでいる人にしかわからない出来事や感情を「切実な現実の推移の中で綴った」(あとがき)。  表題作であり、結尾の作品でもある『光の山』は1つだけ傾向の違う作品だ。安易な希望を描くことを忌避する著者が、それでも最後に”光”を見なければならないほど、先の震災が悲惨だったということだろうか。

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