商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2012/03/03 |
JAN | 9784087714425 |
- 書籍
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少女は卒業しない
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少女は卒業しない
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3.8
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卒業の日に収斂される青春の日々の思い
翌日からの取り壊しが決まっているある高校の卒業式の日と、生徒が原則立入禁止になっている校舎東棟にスポットを当てながら、生徒達が共に歩んできた学園生活への追憶や、抱いてきた憧憬、恋心などをみずみずしいタッチで描いた連作短篇集である。読み進めているうちに読者は、各編の物語が意外な接点...
翌日からの取り壊しが決まっているある高校の卒業式の日と、生徒が原則立入禁止になっている校舎東棟にスポットを当てながら、生徒達が共に歩んできた学園生活への追憶や、抱いてきた憧憬、恋心などをみずみずしいタッチで描いた連作短篇集である。読み進めているうちに読者は、各編の物語が意外な接点をもって繋がっていることに気付くことになる。登場人物達それぞれの青春の日々もほろ苦さや甘酸っぱさにあふれており、それが卒業の日に収斂され、明るい未来を予感させるが、そこにときめきよりもノスタルジーを感じてしまうのは、やはり齢をとりすぎたせいであろうか。
fugyogyo
朝井リョウさんの作品は2冊目です。この作品との出会いは遡ること2年前、小学生の頃、教室にこの本の文庫版がおいてあったんです。確か短編の1番目のエンドロールが始まるだけは読んだ記憶があるのですが、途中で何故かやまってしまっていたのです。(理由は覚えていません)しかし、中学校の図書...
朝井リョウさんの作品は2冊目です。この作品との出会いは遡ること2年前、小学生の頃、教室にこの本の文庫版がおいてあったんです。確か短編の1番目のエンドロールが始まるだけは読んだ記憶があるのですが、途中で何故かやまってしまっていたのです。(理由は覚えていません)しかし、中学校の図書館でたまたまこの本と再会したんです!せっかくなら読んでみようと思い、借りました。 この本は廃校が決まった高校を舞台に7つの話が入った短編集です。 まさにこれが青春だと思いました。特に好きな短編は「寺田の足の甲はキャベツ」です。バスケ部のカップルのお話でした。私はテニス部なのですが部活嫌だなって最近思っていたんです。でも、この話を読んで部活ができるのは本当に人生の少しの時間しかないんだと実感しました。そう考えると部活が頑張れそうです。
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★★★★ 何度も読みたい 学校取り壊し前の最後の卒業式を迎えたある高校。『卒業』と『学校の取り壊し』2つの出来事の中、生徒各々がどう受け止めたのかが描かれる短編集。それぞれが1話完結の物語なので、最初の話で挫折しかけた人もぜひ自分に合う話から読んでみてほしい。 『正欲』『何者...
★★★★ 何度も読みたい 学校取り壊し前の最後の卒業式を迎えたある高校。『卒業』と『学校の取り壊し』2つの出来事の中、生徒各々がどう受け止めたのかが描かれる短編集。それぞれが1話完結の物語なので、最初の話で挫折しかけた人もぜひ自分に合う話から読んでみてほしい。 『正欲』『何者』でも感じたが、朝井リョウの『それぞれが世界をどう捉えているか』の書き分け能力が高すぎる。本書では「ふたりの背景」に顕著に表れていた。『何者』において、文字数制限のために言葉を選ばなければならなかったのなら、選ばれなかった言葉の方にその人が現れるのではないか、という旨の言葉があったが、ここでは逆に、どの瞬間、どんな人物を切り取るのかに各話の主人公たちの個性が現れていた。そのため他の話でも登場するキャラもいれば、その話以外一切登場しないキャラもいて、とても個性的で楽しめた。私は特にバレー部のカップルの話「寺田の足の甲はキャベツ」が気に入った。 しかし欲を言えば、タイトルである『少女は卒業しない』の説明がもっと欲しかった。登場人物たちは各々、卒業や学校最後の日という状況でそれまでの葛藤に踏ん切りをつけ、前に進んでいこうとする意思を感じさせた。そこで『卒業しない』というタイトルは、主題からずれているのではないかと感じた。無論私の読解力が低いためかもしれないが…
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