商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2010/11/15 |
JAN | 9784152091727 |
- 書籍
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玉工乙女
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玉工乙女
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商品レビュー
2.9
19件のお客様レビュー
勝山海百合の中国小説はいいなあ。今回も堪能した。箱作りの職人の弟子の黄紅は、転がり込んできた周千麒にかつてからの念願だった印紐を習い始める。一方、弟のために男装となった沈双槿は画を習っているが、そのうち妹が魔に狙われてしまう。妹を救うため、黄紅の姉の阿福に会う。沈双槿は黄紅の印紐...
勝山海百合の中国小説はいいなあ。今回も堪能した。箱作りの職人の弟子の黄紅は、転がり込んできた周千麒にかつてからの念願だった印紐を習い始める。一方、弟のために男装となった沈双槿は画を習っているが、そのうち妹が魔に狙われてしまう。妹を救うため、黄紅の姉の阿福に会う。沈双槿は黄紅の印紐に魅かれるのだが、結局二人は出会うことはない。とにかく、この二人に関わる話の諸々が無類に面白いのだ。そうそう、蓮の麗人が沈双槿と周千麒の両方に関わって来るよね。味わいがあり、不思議もある話。
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箱細工のお店に住み込み奉公をしている、村娘の黄紅は街中で出逢った放浪の絵師、周に石印のつまみへの彫りの手ほどきを受けることになる。 幼い頃から彫鈕に憧れがあったものの、彫鈕師への弟子入りは男子のみ。 仕事の合間に石への彫刻を始めた黄紅は石の奥深さにのめり込んでいく。 商家の娘、沈双槿は弟の病気を祓うために男子として暮らしていた。 足を縛ることもなく、外出が出来る気楽さはあるものの、弟の成人後を考え暗い気持ちを抱えている。 そんな沈双槿の前に蓮喰という小人が現れ、やがて妹に奇怪な出来事が起こり始める。 黄紅と沈双槿がいつ出会うのか、出会った事で物語がどう進むのかと思ったら、掠っただけでびっくり。 女性に厳しい世の中に生きる二人の女の子。 夢と将来と家族と、いろんな不安も抱えつつ一歩一歩進んでいく。 箱屋の女将、師匠の周、沈家の家族、旅先の女性たちと登場人物が楽しい。 けど、話がとっちらかって何処に集中して良いのやら。いっそ黄紅と沈双槿の話を分けた方が良かったのでは。 最後も取ってつけたような印象で残念。
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彫って彫って彫り続けるの――普通の村娘の黄紅は、石印のつまみに細工をほどこす職人を夢見て、腕はいいがだらしのない師匠を叱咤しつつ、毎日教えを請うていた。やがて黄紅の石印は目利きに認められ、ついには憧れの競刻会の出場が決まるのだが……。いつか女に戻れるだろうか――男装の少女、沈双槿...
彫って彫って彫り続けるの――普通の村娘の黄紅は、石印のつまみに細工をほどこす職人を夢見て、腕はいいがだらしのない師匠を叱咤しつつ、毎日教えを請うていた。やがて黄紅の石印は目利きに認められ、ついには憧れの競刻会の出場が決まるのだが……。いつか女に戻れるだろうか――男装の少女、沈双槿は悩んでいた。か弱い弟が魔物に狙われたため、弟に女装させて自分が男となり、敵の目をくらますため耐え忍んでいたのだ。だが苦難は続き、妹までもが魔物に狙われてしまう。沈双槿は妹を救う決意をし……。たとえ何があろうとも、選んだ道を進んでゆく。ひたむきな二人の少女たちが彩る、不思議な中華少女小説。
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