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小説フランス革命(3) 聖者の戦い
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小説フランス革命(3) 聖者の戦い

佐藤賢一【著】

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小説フランス革命(3) 聖者の戦い

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2009/03/30
JAN 9784087712803

小説フランス革命(3)

¥1,650

商品レビュー

3.3

14件のお客様レビュー

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2020/01/19

 物語フランス革命の第3巻、この号ではタレイランが登場して、バスチーユの陥落から一年たった頃までの様子が描かれる。革命後少し落ち着いてしまい、ブルジョア階級が幅を利かせ始めてしまった頃、革命を起こした人たちも左派と右派に分かれて議会で議論を繰り返している。その対立んも様子がなかな...

 物語フランス革命の第3巻、この号ではタレイランが登場して、バスチーユの陥落から一年たった頃までの様子が描かれる。革命後少し落ち着いてしまい、ブルジョア階級が幅を利かせ始めてしまった頃、革命を起こした人たちも左派と右派に分かれて議会で議論を繰り返している。その対立んも様子がなかなかいままで理解できていなかったが、この物語で少し雰囲気がわかってきた気がする。

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2019/03/29

革命の舞台はヴェルサイユからパリへ。 これまで特権的立場を追及されなかった聖職者がいよいよ槍玉に挙げられ、彼らの地位を巡る議論が発展する。 この改革を精力的に推し進めたのは、自身が高位聖職者であるオータン司教・タレイランだった。 一方、無私の気概で奮闘を続けるミラボーは、王家と内...

革命の舞台はヴェルサイユからパリへ。 これまで特権的立場を追及されなかった聖職者がいよいよ槍玉に挙げられ、彼らの地位を巡る議論が発展する。 この改革を精力的に推し進めたのは、自身が高位聖職者であるオータン司教・タレイランだった。 一方、無私の気概で奮闘を続けるミラボーは、王家と内通、王権の擁護に努める。 高位聖職者であるタレイランが自らの立場を不利にする改革を積極的に進めるのは何故に?という素朴な疑問から入りましたが、そうかそうかw 聖職者という自分の身分が気に入らないのなら、野心満々のタレイランにとって革命は絶好の機会ですから、それもありですね。 ラ・ファイエットの軽薄さに拍車をかけて、タレイランの横暴さも気にいらない。 「自分のケツは自分で拭きやがれ」とでも言ってやりたいもんです。 右派左派ブルジョワ層の対立の構図も、またしても、ミラボーの活躍なくしては何も進まないということを痛感した次第です。 ロベスピエールもいいところまで育ってきているのですが、まだまだミラボーから学んで欲しい。 カミーユも自立して欲しい。 「聖者の戦い」というタイトルではありますが、聖職者が本当に聖者なのか?と疑問を投げかけずにはいられません。 既得権を手放したくないのは、いつの世も変わらないものですね。

Posted by ブクログ

2018/03/04

第3巻は教会改革(というか破壊)を軸に、いろんな人物が忙しく動き回る、1789年秋から、バスティーユ陥落1年後の1790年夏までのお話。主役はタレイランかな?超名門の家柄を背景にした鷹揚さと持って生まれた目上目線と、自分の脚の悪さが根っこのコンプレックスが複雑に絡み合ってなかなか...

第3巻は教会改革(というか破壊)を軸に、いろんな人物が忙しく動き回る、1789年秋から、バスティーユ陥落1年後の1790年夏までのお話。主役はタレイランかな?超名門の家柄を背景にした鷹揚さと持って生まれた目上目線と、自分の脚の悪さが根っこのコンプレックスが複雑に絡み合ってなかなか魅力的な人物。ミラボーはこの巻ではまぁまぁ体調も良さそうで、悪友仲間のタレイランと教会どうするか問題について知恵を絞り実行に移してく。実行力あるなこの人は。ますます尊敬。議会も右派左派中道の区分けが明確になり、小僧っ子だったロベスピエールは熱い理想を衰えさせることなく、ミラボーに学んだ演説術に磨きをかけ、そして熱烈な応援団を得て、徐々に注目の人物となっていく。この熱い応援団筆頭がダントン!すごいマンガチックな人物。ここだけ劇画タッチ。そして最後、サン=ジュストからの熱烈なお手紙を読むロベスピエールの場面で終わるって役者が揃い始め、破滅への序曲が聞こえてきた…。 既得権益の1つ宗教とどう対峙するかは、特に国の枠組みを超えたキリスト教が存在するヨーロッパでは、とても大きな問題ではなかろうか。明治維新は仏教を弾圧したと思うけど、それが遠くインドから抗議を受けたとは聞かないし、あくまで国内問題で収まってると思うけど、キリスト教はローマがあるから下手すると外交問題さらには戦のきっかけになりかねず。でもフランス革命は聖職者が守りたかったのは神秘性であるというのが興味深かったし、なんか納得もする。神秘性あっての財産や人望ですから。それさえ失わなければいつかまた宗教者が復権するにではと考えたのかもしれないけどあいにく科学の時代が来てしまった…。 もう1つ、戦争をする権利があるのは王か議会かという話。国民主権なんだから議会で決めればいいと思うけど、戦う相手国がどこも帝国主義国家の場合、同じルールで戦えない気がして、なんて難しいんだとめまいがした。国の運営って本当に考えることがたくさんあって、次善の策しか選べない。でもフランス革命はきちんと議論してもちろん工作もして、折り合うところを見出して、でも理念は変えない。このエネルギーに感動する。

Posted by ブクログ

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