シナリオ2019 日本と世界の近未来を読む

宮川公男【編】

• 販売会社／発売会社: 東洋経済新報社
• 発売年月日: 2007/12/06
• JAN: 9784492394922

商品レビュー

2012/12/24

アメリカの覇権は続くだろう。
インド、中国は環境問題にどのように対処するのかがポイント。
欧州は復活するのだろうか？

2009/12/26

いくつかの大きなテーマについて、2019年にどうなっているかについての有識者600名以上へのアンケートを行い、その結果を元に評者が解説をするという体裁になっています。アンケートは、トピックスについて楽観シナリオ、現状維持シナリオ、悲観シナリオを選択するという形式のものと補足的なYes/No形式の単純な質問からなっています。

2007年末に発行されているので、その後の経済状況の暗転が反映されていないところが、なかなか示唆深い。たとえば、国際情勢で、女性または非白人の米大統領が誕生するか、という質問に63%がYesとしているのはよいのですが、その解説に、共和党の候補にブッシュ政権を支えたマケイン氏が選ばれるのは論外、とされています。また、「文字通り実力ナンバー1のGM」という表現も見られます。2019年を語りながら、1年後を見通すことさえ難しいのだなという思いを強くしました。そうでないといけないのかもしれないですが。

人口、食料、水、エネルギー、財政、通貨・金融、地価・株価、貧困問題、社会保障、医療、働き方、学校教育、青少年、国際関係、といった問題とすべきテーマを簡単に網羅できた、というところくらいが価値でしょうか。

★4つ