商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 松柏社/松柏社 |
発売年月日 | 2006/06/15 |
JAN | 9784775401163 |
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どこにもない国
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どこにもない国
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3.3
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作品紹介・あらすじ あなたの「いま・ここ」がゆらぐ―奇怪な、けれど妙に切ない9つの物語。 ***** 柴田元幸氏編・翻訳による全9編からなる短編集。収録されているのは以下の通り。 ・「地下室の査察」エリック・マコーマック ・「Do You Love Me?」ピーター・ケアリ...
作品紹介・あらすじ あなたの「いま・ここ」がゆらぐ―奇怪な、けれど妙に切ない9つの物語。 ***** 柴田元幸氏編・翻訳による全9編からなる短編集。収録されているのは以下の通り。 ・「地下室の査察」エリック・マコーマック ・「Do You Love Me?」ピーター・ケアリー ・「どこへ行くの、どこ行ってたの?」ジョイス・キャロル・オーツ ・「失われた物語の墓」ウィリアム・T・ヴォルマン ・「見えないショッピング・モール」ケン・カルファス ・「魔法」レベッカ・ブラウン ・「雪人間」スティーヴン・ミルハウザー ・「下層土」ニコルソン・ベイカー ・「ザ・ホルトラク」ケリー・リンク このうち、「地下室の査察」「どこへ行くの、どこ行ってたの?」「魔法」「雪人間」は既にそれぞれの作家の短編集で読んでいたので再読ということになる。再読とはいえ、どれも面白く、特に「どこへ行くの、どこ行ってたの?」のジワジワと迫って来る不穏な空気や、「雪人間」の少年たちの純粋な視線がお気に入り。エリック・マコーマックも「地下室の査察」が収録されている短編集を読んで大ファンとなり、翻訳されている作品は全て読んだ。レベッカ・ブラウンもこの「魔法」以上に面白い作品が数多くある。 今回初読だった作品もそれなりに面白かった。「Do You Love Me?」の最後の「私のこと、愛してるかい?」という母親の言葉は切実でもあり不気味でもある。「失われた物語の墓」はエドガー・アラン・ポーへのオマージュみたいな作品。「見えないショッピング・モール」はイタロ・カルヴィーノの「見えない都市」のパロディ。但し僕はイタロ・カルヴィーノは好きな作家なのだけれど、この「見えない都市」は「あまり面白くないじゃん」と感想に書いてしまうような不遜な読者でもある(汗)。 今回、「あれ?」と思ったのが、「下層土」のニコルソン・ベイカーと「ザ・ホルトラク」のケリー・リンク。ニコルソン・ベイカーは何冊か読んだことがあるのだけれど、その時はあまりピンとこなかった。ところがこの「下層土」が結構面白かった。なんでもスティーヴン・キングにバカにされたニコルソンが怒って「だったらスティーヴンみたいなホラーを書いてやる!」ということで書かれた作品らしいのだけれど、怖い、というよりもチラっとバカバカしい感じがし、そこがまた僕にとって面白さの要素の一つだった。何となく映画「キラー・トマト」を想起した。 ケリー・リンクも以前短編集を読んだことがあるのだけれど、やはりその時はピンとこなかった。確かその短編集にもゾンビが日常的に表れていたように記憶しているし、本作「ザ・ホルトラク」にもゾンビが登場するのだけれど、一つ一つの文節が単発でドスドスっと刺さってきて、それがいつの間にか全体を形成しているような感じ。僕にとって独特の世界観が描かれていて、その世界に馴染んだら抜け出せなくなっちゃった、ってな感じ。 全体としては、各作家の簡単な紹介本みたいな印象を持った。勿論これ1冊で各作家の全てが分かるわけではないけれど、「ほうほう、じゃあちょっとこの人の他の作品、読んでみようかな」といった最初の一歩的な役割はあると思う。僕にとって今回はニコルソン・ベイカーとケリー・リンクをもう一度読み直してみようかな、という気にさせてくれた1冊。
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ピーター・ケアリーの「Do You Love Me?」も怖かったけど、 (愛されない存在は消えてしまう…っての。消えたくないから「私のこと好き?」って聞くの…あまりにも皮肉…) エリック・マコーマックの「地下堂の査察」が思いっきり幻想的で暗くてぶっちぎりで不穏で救いがなくて好きだ...
ピーター・ケアリーの「Do You Love Me?」も怖かったけど、 (愛されない存在は消えてしまう…っての。消えたくないから「私のこと好き?」って聞くの…あまりにも皮肉…) エリック・マコーマックの「地下堂の査察」が思いっきり幻想的で暗くてぶっちぎりで不穏で救いがなくて好きだったな…
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とりわけ面白いと思われるアメリカ幻想小説の短編集とのこと。私にはDo You Love Me? が一番入り込みやすくて悲しくて恐ろしいと思った。あとは地下鉄の査察、魔女かなぁ。ただ、唸るようなストーリーで面白いな!という感想がわかなかったなぁ… 岸本佐知子さんの変愛小説集みたいな...
とりわけ面白いと思われるアメリカ幻想小説の短編集とのこと。私にはDo You Love Me? が一番入り込みやすくて悲しくて恐ろしいと思った。あとは地下鉄の査察、魔女かなぁ。ただ、唸るようなストーリーで面白いな!という感想がわかなかったなぁ… 岸本佐知子さんの変愛小説集みたいなのを期待してたけど違った。
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