1,800円以上の注文で送料無料

流浪 金子光晴エッセイ・コレクション ちくま文庫
  • 新品
  • 書籍
  • 文庫

流浪 金子光晴エッセイ・コレクション ちくま文庫

金子光晴【著】, 大庭萱朗【編】

追加する に追加する

流浪 金子光晴エッセイ・コレクション ちくま文庫

1,045

獲得ポイント9P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房/筑摩書房
発売年月日 2006/05/10
JAN 9784480422019

流浪

¥1,045

商品レビュー

0

1件のお客様レビュー

レビューを投稿

2013/11/01

<「流浪」と「反骨」をあわせて> からだの「あな」(鼻や尻や耳などの)をふだん、「穴」と意識したことはほとんどなかったように思う。鼻に指を突っ込んで、その腹に血が付いて慌てるようなことがあっても、呼吸したり、音を鳴らしたり、排泄したりする「穴」と生きていく上での密接な自分とのつ...

<「流浪」と「反骨」をあわせて> からだの「あな」(鼻や尻や耳などの)をふだん、「穴」と意識したことはほとんどなかったように思う。鼻に指を突っ込んで、その腹に血が付いて慌てるようなことがあっても、呼吸したり、音を鳴らしたり、排泄したりする「穴」と生きていく上での密接な自分とのつながりを、私は今まであまり考えたことがなかった。 だから、金子光晴が『流浪』のなかで、「人間には穴がある」と書いているとき、そうだった、俺にも「穴」があったんだと思いおよぶ。彼はさまざまな「穴」にうごめく一つのすがたに、せつせつとした眼差しをむける。 「穴」には、愛らしい獣としての人間の臭みが満ち満ちている。彼は他人の「穴」に指を突っ込んで「同じように臭い」とつぶやいたり、脱糞した当のものを直に手で撫でてみたり、その生みの親と同じように、「穴」が孕んだ落とし子を彼はこよなく愛でる。その「穴」に、人間の哀切と愉悦の運命をともに見ながら、「穴」の住人であるすがたを語っていく内容はとても強烈だ。                          「反骨」へつづく。

Posted by ブクログ

関連ワードから探す

関連商品

最近チェックした商品