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黄泉の王 私見・高松塚 新潮文庫
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黄泉の王 私見・高松塚 新潮文庫

梅原猛(著者)

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黄泉の王 私見・高松塚 新潮文庫

513

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 1990/07/25
JAN 9784101244051

黄泉の王

¥513

商品レビュー

3.8

5件のお客様レビュー

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2010/05/28

取っ付きにくい古代史…

取っ付きにくい古代史も物語や推理を交えて書いてあると面白い。「水底の歌」と「神々の流ざん」とあわせて読むとより分かりやすい。

文庫OFF

2015/10/22

高松塚古墳に葬られたのはいったい誰だったのか。定説はないようだけれど、ウィキペディアによると、梅原先生が主張する弓削皇子の可能性は低いとのこと。しかし、本書を読んでしまうと、もうそれしかないと思えてしまう。一つのストーリーとして出来上がっているわけで、そう思えばいろいろなことに納...

高松塚古墳に葬られたのはいったい誰だったのか。定説はないようだけれど、ウィキペディアによると、梅原先生が主張する弓削皇子の可能性は低いとのこと。しかし、本書を読んでしまうと、もうそれしかないと思えてしまう。一つのストーリーとして出来上がっているわけで、そう思えばいろいろなことに納得がいく。と書いたものの、時代背景がよくわかっているわけでもないし、万葉集はほぼ飛ばし読みなので、とりあえず梅原説を信じようといったところ。聖徳太子と法隆寺のこと、柿本人麻呂のこと、そして藤原不比等のこと、すべて梅原先生の言うことを信じておくしか道はない。他に読んでいるわけでも、知識があるわけでもないので。それにしても、本書を読む中でつくづく思ったのは、万葉集を読めるようになりたい、作者の思いを感じ取りたい、ということ。それで、最近久しぶりに再会した高校時代の国語の先生に何を読めばいいか聞いてみた。そうしたら、小学館本をすすめられた。国語教師のバイブルと言われているそうだけれど、もっと、軽く読めそうなのを期待していたのに、まあでも覚悟を決めて読んでみたいと思う。次に大書店に足を運んだときに探してみよう。それと、瀬戸内寂聴の源氏物語と。

Posted by ブクログ

2015/09/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

極彩色壁画で有名な高松塚古墳の被葬者についての考察本。 ・斬首のカタチではないのに遺骨に頭蓋骨がないこと ・剣・鏡・玉と三種の神器に似た副葬品があるが、剣に刀身がないこと ・四神・日月・星宿など天皇をとりまく世界観が壁画で表現されているが、四神は朱雀がなく、日月や玄武の顔は削り取られ、星宿には天皇を示す北斗七星がない など、あえて不完全な世界が構築されており、地上とは異なる世界(黄泉の国)の天皇として死者をなだめようとしている怨霊鎮魂の墓と著者は言う。 以上のことから、埋葬者を何らかの事情で自死させられた皇位を望める地位にいた皇子と推定し ・壁画の内容から律令制度の思想がうかがえること ・三種の神器は持統天皇の時代に整えられたこと ・持統天皇以降は火葬が主だが高松塚の埋葬者は土葬であること ・いわゆる「聖なるライン」上にあり、終末期(のちに藤原京時代と報告される)の古墳と思われること などから、埋葬者を弓削皇子とし、記紀に詳細な記載のない弓削は同じく詳細な記載のない紀皇女(文武天皇の后と推定)との不倫で自死させられたのではないかとしている。 高松塚古墳の発掘は昭和47年で、この本の刊行は翌年であるから、初期の報告書のみでの考察であり、例えば壁画のある神社仏閣は鎮魂の意味があるという説は後にキトラ古墳で壁画が発見されたことから一概に該当しない。 しかし、記紀を藤原不比等による勝者に都合の良い歴史書とし、万葉集など他の文献からの考察方法はとても面白かった。

Posted by ブクログ

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