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万葉の歌人たち 秀歌のしらべと言葉の力 NHKライブラリー192
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本放送出版協会/ |
発売年月日 | 2005/02/17 |
JAN | 9784140841921 |
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万葉の歌人たち
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万葉歌人の主な短歌を歌人ごとにまとめ、歌人としての役割や生活、背景など人物像に思いを馳せて解説されている。 『万葉集の歌は黙読せずに、必ず声に出して、自分なりの好きなしらべで歌ってみることです…続けているうちにいつしか歌が立ち上がってくるのをきっと感じることができる』『歌は祝福、歌は祈り、歌は魂の鎮め』 天香久山、畝傍山、耳成山、三輪山、飛鳥それぞれ地図で場所を確認していつか行ってみたい。 額田王 歌の問答が即座にできる教養と文学性に脱帽。 『歌のしらべ、言葉のしらべというものが非常に大きな力を持っている、言葉を大事にし、その豊かさと深まりを助けてくれるしらべや、力ある言葉というものを選択していく、そういう感性』『生きることの第一義と結びつく、その感動が美的表現を盛り上げる』 詩合(しあわせ)、歌合(うたあわせ)という言葉の表現による競争の紹介、上賀茂神社曲水の宴で和歌を競い合い神様の心を慰める場があるらしい。 三輪山をしかも隠すか。雲だにも情あらなも。隠さむべしや あかねさす 紫野ゆき 標野ゆき 野守は見ずや。君が袖ふる むらさきのにほへる妹を 憎くあらば、人妻ゆゑに わ恋ひめやも(大海人皇子:昔の夫で今は夫の弟 の返歌) 柿本人麻呂 人麻呂は一人ではない説はとても興味深かった。 『まじめな、あるいは悲しい思いばかりを歌っているのではなくて、大柄なユーモアを歌に込める』『短歌の三十一音を構成する言葉を選びに選ぶのは当然のことですが、しらべというものも大変重視』 石見のや 高角山の木の間より わがふる袖を 妹見つるらむか 大君は神にしませば 天雲の雷の上に 廬りせるかも 高市黒人 『黒人の不思議な古代人の心理を、一筋に強烈に歌う歌いぶり』 『万葉集は非常に素朴で力強い。(中略)高市黒人の歌のような万葉集の細みともいうべき歌、人々の心を集中して、鎮め、凝縮させるような、奥深く静かなしらべと内容の歌が、また一つの流れとしてある』 ささなみの志賀の大わだ 淀むとも 昔の人にまたも逢はめやも 大伴旅人 大友氏の役割として『文学』と『武』があり、一連のもので言葉を扱う。『外交』も担った。旅人の歌は、長官となって奈良を去り赴任先の大宰府で妻を亡くして老いの年月寂しい心境を歌っているものが多い。旅人、憶良を中心とした筑紫歌壇の集まりでは宴会の歌が多い。 この世にし楽しくあらば、来む世には 虫にも鳥にも 我はなりなむ 山部赤人 春の野に すみれ摘みにしと来しわれぞ。野をなつかしみ 一夜寝にける 明日よりは春菜摘まむと標めし野に 昨日も今日も 雪は降りつつ 山上憶良 おそらく大陸か朝鮮半島からやってきた渡来人の息子だろうと考えられている。観念的な歌が多いそう。 銀も金も玉も何せむに、まされる宝 子にしかめやも 大友坂上郎女(おおとものさかのうへのいらつめ) 一時期は大友家の家刀自としての役割を担った女性。 『恋とは、神と人との魂の呼び交わしの歌からきている。』 来むと言ふも 来ぬときあるを。来じと言ふを 来むとは待たじ。来じと言ふものを 恋ひ恋ひて逢へる時だに、美しき言尽くしてよ。長くとおもはば。 今のごと 恋しく君が思ほえば、いかにかもせむ。するすべのなさ 大伴家持 音や声に自分の心の動きを凝縮させていくのが特色の一つ。あの細みのよさがあるとこと。 朝床に聞けば遥けし。射水川朝漕ぎしつつ 歌ふ船人 春の苑、くれなゐにほふ桃の花。下照る道に出で立つをとめ 『自分で短歌を作るためには、やはり努力と勉強と心の凝縮が必要』 『美しい言葉、美しい歌、美しい物語、あるいは力ある感動の深い言葉、歌、物語をたくさん残した時代は、その時代の人々が深いよりよい生活をしていたということ』
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