聖少年

檀上りく(著者)

• 販売会社／発売会社: 小学館/
• 発売年月日: 2005/10/03
• JAN: 9784093875981

商品レビュー

2019/02/08

　こんな自分だからこそ、誰かが許してくれるなど、聖司は信じないし、望まない。たとえそれが、「魂の片割れでありたい」と言った、薫であっても――。
(P.135)

2017/10/29

聖司たち少年グループは、騙して援助交際に誘った薫が壊れはじめると、秘密が暴かれる前に殺してしまおうと企てる。孤独な薫にとって心のよすがだったリーダー格の聖司。聖司もまた父親から性的虐待を受けており、心に傷を負っている。薫は聖司が壊れたがっていると指摘し、聖司の中で何かが生まれそうになった矢先、その感情が形になる前に、その細い絆は断たれてしまった。
はっきりいって肝心な事象である薫を殺したことに対する聖司の心情があっさりしすぎで作者がなにを伝えたかったのか分からない。少年犯罪、性犯罪のセンセーショナルな部分だけしか印象に残らなかった…。

2012/10/01

「こうならないといいんだけどフラグたってね？」っていうのを全部かなえていく感じで、どんどんバッドエンドに直進していくお話です。
バッドエンド王国も真っ青です。
最初のホモがすごいみていて癒されるホモなだけに、後の展開の陰鬱さが、こう、なんか、非常に読んでいて胸くそ悪くなります。
気分悪いので、落ちるところまで落ちたいっていうときにサクサク読んでサクサク落ちれる本です。

中途半端な作品。もっと陰惨にするなら陰惨にできる気もしないでもない。