商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社/ |
発売年月日 | 2004/12/20 |
JAN | 9784309407302 |
- 書籍
- 文庫
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大事主の息子順吉と使用人の娘小雪の恋愛。親の反対を押し切って駆け落ちして貧しいながら細々と愛を紡ぐ。やがて順吉は徴兵され、留守を守る小雪は重労働によって体を壊す。 日本版「ある愛の歌」とも言えるが、ジェニーと違ってヒロインの小雪はあくまでも純真で健気。とても実在しえないような人...
大事主の息子順吉と使用人の娘小雪の恋愛。親の反対を押し切って駆け落ちして貧しいながら細々と愛を紡ぐ。やがて順吉は徴兵され、留守を守る小雪は重労働によって体を壊す。 日本版「ある愛の歌」とも言えるが、ジェニーと違ってヒロインの小雪はあくまでも純真で健気。とても実在しえないような人だと思いながらも、密かに応援してしまう。 戦争から順吉が帰って来た後、ありえない結婚式を行うのだが、自ら感動に酔ってしまう順吉や、もらい泣きする大谷を尻目に同人仲間のマサがクールに突き放す言葉が印象的。いわば水を差すような言動なんだけど、この辺のバランス感覚は、小雪を埋葬する際の順吉の心の葛藤にも現れていて評価できる。 物語は順吉の私小説、小雪の日記、そして第三者である大谷を通して、3つの視点で描かれている。一見恋愛小説のようだが、大地主の子として生まれた順吉のコンプレックや反対に大谷達一般人の曳け目など格差問題、それから戦争についても問題提起している。 作中何度も同人誌仲間が貧乏だと述べているが、確かに順吉の家よりはずっと貧しいだろうけど、小作農民がいるとはいえ、駅員、郵便局員、銀行員、それに大谷は教員、この時代の地方にはもっと貧しい人達がいたんじゃないかな?と単純に思わされた。
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身分の違い、難病、戦争…と、これでもかこれでもかの障壁オンパレード。 これに比べてしまうと「セカチュウ」なんぞ、なんぼでもないんである。
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