商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 1997/09/25 |
JAN | 9784163172002 |
- 書籍
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侯爵サド
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侯爵サド
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商品レビュー
3.3
4件のお客様レビュー
本書は法廷文学だそうだ。通称サド侯爵(実際はサド伯爵)が関わった様々な事案を、時々の裁判記録を引っ張り出し、本人を交えて見解を確認しようというもの。それは、入院中の精神病院から追い出そうとする院長と世間のためにも本人のためにもここに精神病院に留まるべきだとする理事長と誰も真実を理...
本書は法廷文学だそうだ。通称サド侯爵(実際はサド伯爵)が関わった様々な事案を、時々の裁判記録を引っ張り出し、本人を交えて見解を確認しようというもの。それは、入院中の精神病院から追い出そうとする院長と世間のためにも本人のためにもここに精神病院に留まるべきだとする理事長と誰も真実を理解していない!と喚くサド侯爵の三つ巴の法廷再現劇だ。理事長はサド侯爵は残忍 淫靡であるが精神は正常で、悪人として投獄するべきと唱え、理事長はサド侯爵が変態であるのは精神病患者だからだと訴える。そしてサド侯爵自身は精神は異常でもなんでもなく、だから精神病患者としてこの病院に軟禁されるのは間違いだ、しかしいずれの事件も悪人として取り扱われるほどのものはなく、むしろえん罪だから、時の政府に対しさらに自由の身に開放すべきだと唱える。 しかし誰もがサド侯爵の淫靡な世界に引き込まれ、裁判の世界で淡々と再現するその異常性、淫靡性、変態性!そこに微かな興味を持ちながら遠い想像の世界の話と距離感を持つのはなんだか本意ではないような気がする。 これまたしかし、これを普通の会話ではなかなかできない、と考える時点ですでに単なるエロ小説としか認識できない私自身の低文学性をつまびらかにしてまっているだけなのだろうか?
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2016年の読書コード、3の倍数月は、読み込み&再読月間にあてる。 ということで、4、5年振りの再読。ブクログ未登録だったので、レビューを添えて……。 シェラトン精神病院に入院中の侯爵サド。理事長のドゥ・クルミエは放任治療の方針である。一方、院長、コラールは悪名高い彼を再び牢...
2016年の読書コード、3の倍数月は、読み込み&再読月間にあてる。 ということで、4、5年振りの再読。ブクログ未登録だったので、レビューを添えて……。 シェラトン精神病院に入院中の侯爵サド。理事長のドゥ・クルミエは放任治療の方針である。一方、院長、コラールは悪名高い彼を再び牢獄へと考え、その政治力を駆使する。そして、サドの再検証裁判が開かれることとなる。常人であると主張するサド。精神を病んでいると主張するドゥ・クルミエ。公正不能、犯罪立証を目指すコラール。三つ巴の論戦が始まる。また、その裁判には、警務大臣秘書官として、ダニエルという女性が同席していた。 初読時には、あまり感じなかったが、良く出来てる。ドゥ・クルミエとコラールの論戦。中世貴族的、お耽美に過ぎるような表現。精神科医的見地からの様々な検証。……etc。 また、実際にサドが起こした、反倫理的事件の数々を通し、実は両親の愛にあまり恵まれていなかった等々、彼の人としての側面を掘り起こしているのも面白い。 「ドS」「ドM」などと軽々しく使っている昨今。しかし、本来、SとMとは、紙一重、表裏一体なモノなんだよなぁ。サドもそんな一人である。余談になるが、その辺は、ツイッター、団鬼六bot. @Oniroku_Dan や、館淳一『地下室の姉の七日間』(残念ながら、現在手元にありません)のオチなどでもみられる。 性癖は誰にもあるもの(と自分は考えています)。しかし、サドのソレらは、絶対王政期、中世フランスでは早すぎた。 えっ❔「ソレら」を列挙しろって……。それはまた、別の場所、別の機会に……。
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「サディスト」の語源にもなった人。「侯爵サド」。 彼のことがよく分かる作品。 彼は、サディストであると同時に実の娘に罵しられ絶頂してしまうほどのマゾヒストでもあったんですね。興味深いです
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